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平成27年 6月定例会(第3日 6月12日)

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  1. 犬山市議会 2015-06-12
    平成27年 6月定例会(第3日 6月12日)


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    平成27年 6月定例会(第3日 6月12日)   平成27年6月定例会  平成27年6月            定 例 犬 山 市 議 会 会 議 録                              第3号 6月12日(金曜日) ────────────────────────────────────────── 〇議事日程 第3号 平成27年6月12日午前10時開議   第1 一般質問           ******************** 〇本日の会議に付した案件   日程第1 一般質問           ******************** 〇出席議員(20名)  1番  玉 置 幸 哉 君        11番  矢 幡 秀 則 君  2番  山 田 拓 司 君        12番  中 村 貴 文 君  3番  柴 田 浩 行 君        13番  岡     覚 君  4番  大 沢 秀 教 君        14番  水 野 正 光 君
     5番  岡 村 千 里 君        15番  三 浦 知 里 君  6番  後 藤 幸 夫 君        16番  上 村 良 一 君  7番  鈴 木 伸太郎 君        17番  ビアンキ  アンソニー 君  8番  市 橋 円 広 君        18番  柴 山 一 生 君  9番  久 世 高 裕 君        19番  稲 垣 民 夫 君  10番  吉 田 鋭 夫 君        20番  堀 江 正 栄 君           ******************** 〇欠席議員(なし)           ******************** 〇職務のため出席した事務局職員の職・氏名  事務局長      加 藤 正 博 君   議会事務局議事課長 後 藤 年 明 君  統括主査      粥 川 仁 也 君   主査補       熊 﨑 宏 治 君           ******************** 〇説明のため出席した者の職・氏名  市長        山 田 拓 郎 君   副市長       小 澤 正 司 君  教育長       奥 村 英 俊 君   企画財政部長    堀 場 秀 樹 君  総務部長兼出納室長 石 田 雅 夫 君   健康福祉部長    松 山 勝 美 君  子ども・子育て監  小 島 千 枝 君   都市整備部長    鈴 木 茂 樹 君  経済部長      小 川 清 美 君   生活環境部長兼防災監                                  尾 関 敏 伸 君  水道部長      大野木 重 之 君   教育部長      武 内 昭 達 君  消防長       酒 向 利 幸 君   秘書企画課長    松 田 昇 平 君  総務課長      中 村   誠 君   福祉課長      松 澤 晶 子 君  長寿社会課長    長 瀬 尚 美 君   健康推進課長    光 清   毅 君  都市計画建築課長  江 口 俊 也 君   都市整備部都市計画建築課主幹                        兼企画財政部財政課主幹                                  飯 吉 勝 巳 君  建設課長      納 堂 基 宏 君   商工企業振興課長  永 井 恵 三 君  観光課長      中 村 浩 三 君   農林治水課長    髙 木   衛 君  ごみ減量推進課長  倉 知 千 明 君   公園緑地課長    大 黒 澄 子 君  地域活動推進課長  吉 野 正 根 君   防災安全課長    三 輪 雅 仁 君  学校教育課長    武 藤 裕一朗 君   社会教育課長    上 原 敬 正 君  歴史まちづくり課長 中 村 達 司 君   予防防災課長    水 野 明 雄 君           ********************                 午前10時00分 開議 ○議長(堀江正栄君) 皆さんおはようございます。ただいまの出席議員は、20名であります。  定足数に達しておりますので、直ちに本日の会議を開きます。  議事日程に従いまして、会議を進めます。          ******************** △日程第1 一般質問 ○議長(堀江正栄君) 日程第1、昨日に引き続き一般質問を行います。  議員各位に申し上げます。2番、山田拓司議員から、一般質問に関連する資料を配付する旨、申し出がありましたので、これを許可いたしました。  2番 山田拓司議員。 ○2番(山田拓司君) おはようございます。2番、フォーラム犬山の山田拓司と申します。私は現在72歳であります。もうこの議会が最終日の29日になりますと72歳と5カ月になります。もうすぐ後期高齢者の仲間入りになりますが、本当に私が今この場に立っていていいものかどうかということをちょっと疑問に思っております。と申しますのは、大変、山田市長が誕生いたしまして、そして若い議員さんがたくさんおみえになっております。そんな中で高齢者の代表として少しでも市民の皆さんの力になれるよう頑張ってまいりたいと思います。きょうも出かけにある年配の方からお声をかけていただきました。あんたは奇跡の人やなあと、ちょっとあやからせてもらえんかということで手を握っていただきました。大変ありがたいことだと思いますけど、その後について出る言葉が、体に気をつけて頑張れよという、いつもその言葉がほとんどでありますが、そういった高齢者の皆さんのご声援をいただきまして頑張ってまいりたいと思っております。  それでは、私は城下町の議員であると同時に、高齢者の代表として、2点ほど議長のお許しをいただきまして質問をさせていただきたいと思います。  まず、第1点は、犬山城下町についてということでございます。  要旨の1番目、歩いて巡るまちづくりの推進についてということでご質問させていただきます。  その前に、大変古い話になって皆様お笑いになるかわかりませんが、この犬山市の城下町についてちょっと触れさせていただきたいと思います。  昭和30年代を中心に昭和40年代初期まで、この犬山市というのは大変商業の中心でありました。遠くは各務原市、そして可児市、そして現在は江南市となっておりますが、古知野より大勢のお客様が、このとりわけ城下町の本町通りに多くの方がおこしをいただいております。そして、その中でどの町内にでもほとんどのお店が商売として開かれておりまして、たくさんの方がそこに集まって、大変なにぎわいを見せておりました。同時に、職人さんもたくさんいらっしゃいました。  そうした中、同じころに本町通りから東へ一つ入った練屋町、鍛冶屋町通りで、若い市長さんたちはちょっとわからないと思いますが、三八市というのが開かれておりまして、そのときには本当にこの町の中心で皆さんが買い物に来ていただいたりして、大変にぎわっておりました。私も大変学校の帰りにのぞいて見て帰るのを楽しみにしておりまして、そんな思いが今でもよみがえってまいります。  そして、本題に入りたいと思いますけど、そのにぎわいの中で、昭和40年代前半になりまして、大手のスーパーがこの犬山市に進出してまいりました。そうした中で、そこに事業を営んでみえる方が、ほとんどの方がだんだんと一人、二人と姿を消していき、同時に、後継者の不足もあったと思いますけど、職人さんたちも姿を消していきました。  そんな中を私も考えるときに、いろんなことをしていかなければいけないなと思い、さまざまな活動をさせていただきましたが、近年になって大変多くの方がおこしになっておられます。名鉄キャンペーンによりまして、犬山市に大変多くの方がおみえになるようになりました。これは大変喜ばしいことであります。以前の観光というと、犬山市はほとんどがバスで来て、犬山城へ登って、そしてそのまま帰ってしまうというのがほとんどでございましたが、最近は文化史料館とかからくり別館、そのほか城下町の町並みが整備をされまして、多くの方におこしをいただいております。  しかしながら、今ほとんどが犬山駅をおりて、そして本町の信号から右折をして、本町通り、城下町ですね、そして犬山城へというコースがほとんどでありまして、帰りもまた城下町から本町の信号を渡って犬山駅に帰られるというのがほとんどでありますが、せっかくいろんな経費を使って投資をされました陣町とか魚屋町通りは人気もまばらで、大変寂しい限りであります。ですから、そういった町を何とかしなければいけないと思っております。  そのためには、例えば、今、道路が大変新しくなりましたので、美装化されましたので、そこに色を塗るということはなかなか難しいかもしれませんが、例えば案内板なんかを置いて、4つのお寺のある寺内町、そして私の住む余坂町から城下町へという、そういったコースをつくっていただきたいと思いますし、また、南のほうにおきましても、下本町もちょっと寂しい限りでありますので、そうした下本町から外町、名栗、駅町、犬山口へと、そういった活性化が図れればと思っております。その件についてまたご質問させていただきますが、全て質問いたします。  観光客を安全確実に誘うために、例えば、今言いました道路に色を塗るとか、いろんな方法があると思いますが、そういった誘導サインは必要と考えますが、どんな計画があるのか、ないのかをお伺いしたいと思います。  そして、もう1点でございます。城下町の散策は、ほとんどが本町通りが中心でありますが、新たな魅力づくりをしていかなければいけないと思っております。ハード、ソフト両面において、今後、城下町全体で考えていく必要があると思われます。市としてどのような計画があるのかをお尋ねをしたいと思います。  そして、3点目でございます。キャンペーン期間中は歩行者天国となって、日曜日と祝日は、そうした歩行者天国の実施をされておりますが、いろんな方にお聞きしますと、もう少し時間を早めてほしいとか、もう1時間ぐらい時間をおくらせてほしいとか、いろいろなご意見がございます。しかし、やはり一番大切なことは、そこに住んでいらっしゃいます住民の方の意見を尊重して、しっかり相談をしていくことが大切だと思っておりますが、行政側ももっと積極的に、この歩行者天国拡大に向けて支援をする必要があると思います。  この3の質問に対してお考えをお伺いしたいと思います。よろしくお願いをいたします。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  鈴木都市整備部長。    〔都市整備部長 鈴木君登壇〕 ○都市整備部長(鈴木茂樹君) おはようございます。私からは1点目の観光客の回遊性を高めるための誘導サインの計画についてお答えさせていただきます。  城下町地区は無電柱化や道路美装化などのハード整備や、観光キャンペーンなどのさまざまな観光施策等の取り組みにより観光客数が増加し、町がにぎわってきた一方で、地区内への観光車両などの増加による交通渋滞や歩行者の安全確保などが大きな問題となってきました。このような問題の実態を把握し、今後のまちづくりや観光動向を想定した上で、自動車、歩行者の動線、駐車場配置、サイン計画など、総合的な交通まちづくりの基本的な考えをまとめた城下町地区交通まちづくり基本計画を平成24年度に策定しております。この中で観光客の回遊性の向上、町歩きを支援することを目的とした歩行者系誘導サインを検討しており、配置方針、デザイン案等をサイン計画として取りまとめさせていただいております。  歩行者系誘導サインの配置方針としては、犬山遊園駅、犬山駅、犬山口駅を中心とした歩行者ネットワークの構築を目指しており、主要な行動起点となる各駅及び犬山城には総合案内板を、駅に次ぐ行動起点となる観光駐車場には案内板を配置し、主要な交差点といった分岐点については、誘導サインを配置することで観光客にわかりやすく、かつ城下町全体に回遊していただくことを目指しています。  また、城下町地区は、当市の景観計画においても積極的な景観形成を行っていく地区となっており、多くの町内が景観形成促進地区の指定を受けており、このことから誘導サインについても、平成25年度に犬山市景観審議会においてデザイン案についてご意見を伺い、基本となるデザイン案を決定しているところです。  いずれにいたしましても、サイン計画については、さきの柴田議員の一般質問にもお答えしましたとおり、現在、渋滞等の課題解消のため、車両系誘導サインの整備を優先的に進めているところであり、歩行者系誘導サインについては、車両系誘導サイン整備後の検証結果を踏まえた上で、適切な配置となるよう取り組んでいきたいと考えております。 ○議長(堀江正栄君) 続きまして、武内教育部長。    〔教育部長 武内君登壇〕 ○教育部長(武内昭達君) ご質問の2点目についてお答えをいたします。  当市では、平成20年5月に制定されました歴史まちづくり法に基づきまして犬山市固有の歴史的風致の維持及び向上を図るため、平成21年に犬山市歴史的風致維持向上計画通称歴まち計画を策定し、国の認定を受けております。歴史的風致とは、歴史まちづくり法において歴史上重要な建造物及び周辺市街地と人々の営みが一体となって形成してきた良好な市街地の環境と定められております。歴まち計画において、城下町に残る歴史的建造物と380年続く人々の営みであります犬山祭りが形成する風景こそが犬山市の財産であるとしております。犬山祭りと犬山城、犬山城下町に見る歴史的風致を市が維持及び向上していくべき歴史的風致の一つとしております。  歴まち計画は市全体を対象としておりますが、犬山城及び城下町を中心とした地域を特に重点区域に設定しており、現在、城下町を中心に歴史まちづくりを進めております。具体的には犬山城下町に残る歴史的建造物の修理、修景などの事業を進めていますが、本町通り以外においても実施をしております。昨年度も新町にある山車蔵、練屋町通りにある藤澤げんこつを営む林家住宅、忍冬酒を営む小島家住宅の3件について修理を行いました。  修理を行った歴史的建造物の活用の一つとしまして、昨年度から犬山城下町を守る会と協力しまして、春と秋に小島家の特別公開を実施しております。また、愛知登録有形文化財所有者の会と協力しまして、城下町内に点在する登録有形文化財の特別公開を秋に実施することで、城下町めぐりをする機会の提供を行っております。さらに、登録有形文化財について言えば、今年度は魚屋町にある「ぎゃらりぃ木屋」を営む旧小守家住宅が新たに登録される見込みであります。  そのような取り組みのほか、城下町における人々の営みであります国重要無形民俗文化財犬山祭りが、平成28年度に予定されておりますユネスコ無形文化遺産登録を控えまして、城下町を挙げて盛り上がってきているところでございます。今後も歴まち計画に従いまして、城下町に点在する文化財の保存、活用を進めることで、ハード、ソフト両面から価値を高め、城下町全体を歩いてめぐりたくなるような魅力の創出につなげていきたいと考えております。 ○議長(堀江正栄君) 続きまして、小川経済部長。    〔経済部長 小川君登壇〕 ○経済部長(小川清美君) 私からは2点目の観光にかかわる部分と3点目について、お答えをさせていただきたいと思います。  まず、2点目の城下町全体での散策の考え方と計画についてでございますが、市では現在、春、夏、秋の行楽シーズンに合わせて観光キャンペーンを展開して、観光誘客を進めております。ことしは3月1日から6月7日までの約3カ月間で春の犬山キャンペーンを開催しており、その中では木曽川遊歩道や城見歩道の紹介、風流お花見船や犬山城遊覧船、お花見人力車やお笑い人力車などさまざまなコンテンツを展開しております。またキャンペーンや串グルメの参加店をマップにて紹介しており、マップ片手に本町通りだけでなく、周辺の通りでも散策していただけるよう取り組んでおります。  3点目の歩行者天国の拡大についてでございますが、現在実施をしております歩行者天国は、平成23年4月から開始しており、その区間は本町交差点からなつかし屋までで、開始当初から変わっておりません。歩行者天国実施時の歩行者数の推移を見てみますと、平成24年度は54日間の実施で一日平均1,400人、平成25年度は53日間の実施で一日平均1,696人、平成26年度は55日間の実施で一日平均2,346人と、ここ数年延びており、城下町を歩いて楽しむ人の安全確保の面では十分意味のあるものと認識しております。  また、最近では歩行者天国を実施する日曜日だけでなく、土曜日も観光客が増加する傾向にありまして、実施時間や区間の拡大等、見直しを求める意見も伺っております。しかしながら一方で、観光客のためには有効かもしれないが、住民が窮屈な対応をしなければならない場合が生じるなど、生活者としての視点が欠けている、こういったご指摘もいただいております。  こうしたことから、今年度中には城下町のまちづくりや、来年度からの歩行者天国の実施に向け、関係者の方々にお集まりをいただき、意見交換の機会を設けて、地域の住民の皆さんのご意見を伺った上で、観光客やお店の方々ばかりでなく、地域の住民の方々にもご理解いただけるよう、実施内容を検討していきたいと考えております。 ○議長(堀江正栄君) 山田議員。 ○2番(山田拓司君) ありがとうございました。3点の質問に対しまして丁寧にお答えをいただきましたことにお礼を申し上げます。  私はまちづくりにはやはり仕掛けと物語が大切ではないかと、そんなふうにいつも思っております。冒頭、三八市のことを申し上げました。私の中ではこの三八市の感動が今でも残っておりますが、そうしたそんな幼いときの感動を再現いたしたくて、今から20数年前に仲間の皆さんと協力して名勝木曽川、そして犬山城を背にしたロケーションを生かした犬山朝市を企画をいたしました。輪島、高山とはまた違った意味したこの朝市が開催できないかということで、一生懸命取り組んでまいりました。  また、犬山市には同時に職人さんと言われる方がたくさんございました。こちらも今から20数年前でございますけれども、城下町通りが昭和40年代初頭の盛況の中からだんだん推移をしまして、ほとんど人影が見えなくなったときに、仲間の皆さんと、まだこの犬山市には職人さんが残っているから、職人さんでまちづくりをしようということで、ここにいらっしゃる和菓子職人の後藤議員とか、私は豆腐をつくっておりますので豆腐職人とか、あとまだいろんなコンニャクの方もいらっしゃいました。そういった方を中心に、「そうだがや」と名づけまして、職人・クラフトマンの会「そうだがや」ということで活動をさせていただきました。今、毎年一度、11月にクラフトフェアといって、全国のクラフトマンをお招きして、あの魚屋町通りですね、今閑散とふだんはしておりますが、あそこで開催をしております。今ではほとんど毎回1万人近くの方が、あの狭い魚屋町通りに集まっていただいております。  そういったことから、やはりこれは商売というのは、商売につながりますけど、やっぱり仕掛けだなあと、そして物語をつくっていくんだなということを改めて考え、また、その中でいろんな人生学とか商売学を学ばせていただきました。そうした経験を今後もこの城下町のまちづくりの中で、町おこしの中で生かしていけたらと思っております。  回遊性のまちづくりのためには、今ご紹介をいただきました登録有形文化財めぐりとか、山車蔵めぐりとか、城下町の鎮社、寺社にはいろんなやはり物語が潜んでおると思います。そういったものを掘り起こす鎮社とか寺社めぐり、そして犬山市には城下町でございますので、まだ木戸口跡が残っております。そういったものを大切に、木戸口めぐりとか、さまざまなまちづくりツアーというのを企画をして、回遊性のまちづくりのためにご尽力をいただけたらと思っております。  それでは、要旨その2に移らせていただきます。城下町のことし1月の火災とそのまちづくりについてということでご質問をさせていただきます。  本年1月11日の火災で5棟が被災をされました。私はこの城下町で生まれ、育てられました。幼いときからあの本町通りは何度も行き来をして、非常に私にとっては懐かしい場所でもあり、楽しい場所でもありました。すごく愛着を持っておりました。それだけにとてもショックを受けました。議員になろうと思ったのも、やはりこのことが原因であります。  これは既に柴田議員とか久世議員、岡村議員よりご質問があったとお聞きをしていますが、城下町にやはり身近な議員として、避けて通ることができないと思い、再三再四となりますが、私には非常に身近な問題と認識をして、質問をさせていただきます。  現在、火災現場はきれいに撤去され、整備が終わったようでございます。被災された地権者が今後どのようにされるのかうかがい知ることはできませんが、被災された方々の心の痛みに少しでも寄り添うことができればと私は思っております。この火災を教訓として、二度とこのような惨事が起きないよう、今後のまちづくりに生かしていくことが大切と思います。  そこで、質問をさせていただきます。  犬山城下町には登録有形文化財をはじめ古い民家が多く、木造で老朽化が進み、空家もふえてまいりました。今回のような火災によってまちの大きな財産を失うことのないよう、火災を未然に防ぐ、もしくは最小限の被害で抑えられるような取り組みが必要ではないかと考えます。とりわけ城下町地区の民家が1軒1軒、どのような状況か点検をし、適切な指導をしていく必要があると考えます。城下町の町並みを後世に残していくためにも、行政が積極的にかかわって対策を行うべきと私は思いますが、火災後、どのような対策を打っていらっしゃるのかをお尋ねしたいと思います。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  酒向消防長。    〔消防長 酒向君登壇〕 ○消防長(酒向利幸君) ご質問にお答えをします。
     火災の後、行ったことにつきましては、火災予防上、危険な状態にないか、城下町地区の緊急立入検査を今年2月2日から同年2月6日まで実施をいたしました。その後の立入検査によって消防法及び犬山市火災予防条例上の措置が必要な店舗等には引き続き指導しているところでございます。さらに、法規制を受けない小規模な店舗や一般住宅を併用した古民家風店舗などへも範囲を広げ、火災予防上の啓発を実施をいたしております。  議員の1軒1軒の住宅に適切な指導が必要ではないかとのご質問でございますが、個人住宅への点検、指導につきましては、火災予防上、火災の危険性が大で、緊急性を要しない場合は、立入検査をすることはできません。しかし、住民への火災予防の啓発は必要であることから、自主防災訓練等を通じ、初期消火の必要性や救急講習会などで地域の方と接する機会を捉えまして、防火体制の取り組み強化を図っています。また、城下町地区の特性に応じた火災防御を行うため、警防査察を計画し、建物の形状や配置などを把握できるよう進めています。  消防隊の訓練といたしましては、城下町地区を想定しまして、狭隘な環境での消防訓練を実施しているところでございます。  今後は、火災の早期発見と逃げ遅れのため、住宅用火災警報器の設置、啓発を継続し、今月の広報いぬやま1月1日号にも掲載いたしましたが、住宅用火災警報器の取りつけのため、消防職員が設置支援なども実施しているところでございます。 ○議長(堀江正栄君) 山田議員。 ○2番(山田拓司君) ありがとうございました。今後、このようなことがないように、我々も注意していかなければと思っております。火災はご存じのように一瞬にして大切なものを失ってしまいます。私たちができることは、まず火を出さないことだと思います。もし火災が起きてしまったときは、やはり初期消火が大切だと思います。自分の町は自分たちで守るという自主防災意識の高揚と、そしていざというときに備えた防火訓練が大切だということを身をもって痛感をいたしました。ありがとうございます。  それでは、2点目に、火災が発生して間もなく5カ月になろうとしていますが、その跡地のまちづくりを市としてどう取り組んでいくかということでございます。  今申し上げましたとおり、やっと火災現場では焼け残った建物が撤去され、更地のきれいな状態となりました。早い、遅いの議論はともかく、地権者の人や周辺の人からも、もっと市が間に入って調整すべきとの声をよく耳にしています。最近では人が一番集まっていたところだっただけに、犬山市にとっても今後も重要な場所になっていくと思っています。地権者との話し合いや調整はどこまで進んでいるのか。さきの定例市議会後、どのような進捗状況かをお伺いしたいと思います。  また、今後、市としてどのようなまちづくりを考えているのか。したいという意思、あるいは展望を持っているのかをお伺いしたいと思います。この地区は犬山市の景観助成金により多くの店舗や、また家屋が修景されております。いわゆる犬山の顔と言えるところだと私は思っておりますので、なおさらだと思います。お答えをお願いいたします。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  武内教育部長。    〔教育部長 武内君登壇〕 ○教育部長(武内昭達君) ご質問にお答えをします。  今回の被災地は、城下町の歴史的な町並みを形成する中心地であり、被災した建物は文化財として価値のある建物でした。そのため、市としては建物の被災を免れた部分について、可能な限り残す形で復元できないか。所有者の方々に働きかけを行いました。その結果、市とともに具体的な復元方法について検討していただけた所有者の方もいらっしゃいましたが、最終的には折り合いがつかず、全て解体、撤去することを選ばれました。  次に、被災地における今後の跡地利用につきましては、民有地であるため、基本的には所有者の方々それぞれの意向で進んでいくことになります。一方で、この場所は議員ご質問のとおり、城下町の中心であることから、市としても歴史的な町並みの連続性を少しでも残せる形での復興が望ましいと考えております。  今後については、引き続き所有者の方々の意向に寄り添いながら、城下町における歴史、文化遺産を生かせる形での復興に向けて、景観助成制度のご案内をするなど、最良の方法を模索していきたいというふうに考えております。 ○議長(堀江正栄君) 山田議員。 ○2番(山田拓司君) ありがとうございました。あの地区はもちろん5軒の地権者がいらっしゃいますので、なかなか難しいかと思いますが、やはり市がある程度積極的に介入していかないと、なかなか前に進んではいかないのではないかなと、そんなふうに私は思います。ご存じのように、ニューヨークの貿易センターの事故が9.11ですね。東北の大震災が3.11、そして、今回の犬山の本町通りの火事が1.11であります。これは何かを暗示しているように私は思います。ちょっとした人に聞きましたところ、やはりこの11というのは、一つの柱が立って、新しく心持ちが変わっていくという、そんなことをお聞きしました。ぜひともこの町がさらによい形で再興できることを私自身、一人の市民としても祈っております。  それでは、件名その2でございます。高齢者対策についてということでご質問をさせていただきます。  選挙戦で私は城下町とか内田地区を回らせていただいたときに、この場所は何も買うものがないと。コンビニでもちょっとつくってもらえんかとか、いろんな高齢者の方からのお話がございました。今現在、非常にこれは切実な願いでありますし、今後もこうした願いがますます多くなってくるんではないかなと、そんなふうに思っております。買い物をするにも近くにお店がなくて、遠くへ離れていかなくてはならない、そんな時代となりました。高齢者が増加する中で、いわゆる買い物難民は今後ますますふえていくことでしょう。これは犬山市だけではなく、全国どの自治体にも大きな悩みであると思いますが、過疎化の進む中山間地区はもちろんでございますが、意外と大都市の中でもこういった大きな社会問題となっているようでございます。  そこで、各自治体もいろいろな取り組みをされているんですけど、この問題に対してどのように取り組んでいらっしゃるのかをお伺いをしたいと思います。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  松山健康福祉部長。    〔健康福祉部長 松山君登壇〕 ○健康福祉部長(松山勝美君) ご質問にお答えします。  買い物に出かけることができない高齢者を支援するサービスとして、介護認定を受けていない虚弱な65歳以上の高齢者を対象として、自宅での家事援助を中心とした生活支援サービスを実施しています。市の委託を受けた犬山市社会福祉協議会のヘルパーが利用者宅を訪問し、自立した生活が送れるよう、調理や掃除、洗濯などを利用者と一緒に行い、買い物支援が必要な方はヘルパーが同行をします。  要介護認定を受けた高齢者につきましては、介護保険制度の中で訪問介護による生活援助サービスを利用することができます。ヘルパーが自宅を訪問し、日常生活支援をするもので、出かけることが困難な方には買い物支援のサービスがございます。このほかにも犬山市シルバー人材センターでは、家事援助者として登録した会員が申込者の自宅を訪問し、掃除、洗濯などの支援を有償で行う家事援助サービスがございます。その中で介護の支援も行っているところでございます。  また、来年度に第8次犬山市高齢者福祉計画策定のため、65歳以上の市内高齢者を対象にアンケートを行う予定でございますので、買い物支援につきましては、ニーズ把握に向けての調査を考えていきたいと思っております。  以上でございます。 ○議長(堀江正栄君) 山田市長。    〔市長 山田君登壇〕 ○市長(山田拓郎君) 私からも山田議員のご質問にお答えをさせていただきたいと思います。  まず、質問の答弁に入る前に、ちょっとそれるかもしれませんが、山田議員、冒頭に、私のようなものがここにいてというようなお話をされましたけれども、私は議会というのは多様な世代の方がいたほうがいいと思っておりますので、山田議員のような方が市民の負託を受けて出られたというのは、そういった使命を山田議員が市民から与えられたということで、どうかこれからも胸を張って活動していただきたい。使命というのは命を使うと書きますけれども、与えられた政治家としての使命をぜひ大いに使っていただいて、働いていただきたいと。  また、憲政の神様の尾崎咢堂は70歳を超えて「人生の本舞台は常に将来にあり」という言葉も言っておりますので、ぜひ山田議員にはこれからも常にその思いを燃やし続けていただきたいと思いますし、本当に私は26歳で政治家に立候補しましたけども、70歳を超えて立候補された山田議員の志には私も大変敬意を持っておりますので、ぜひこれからの活動に私からもエールを送らせていただきたいと思っております。  さて、質問に対する私からの答えといいますか、私の思いですけれども、今、担当部長のほうから、調査をしていくというようなお話もありました。今回、重要な問題提起をいただいたというように思っております。この課題に対してどう対処していくのかということは、まず、買い物難民だとか、買い物に不自由されるというふうに思ってみえる方が、どこにどのぐらいいて、その方々がどのような思いを、ニーズを持ってみえるのかというような、まず実態をしっかり調査した上で、それを踏まえて、誰がどのように対処していくのがいいのかというようなことが、その方策が見えてくるのかなあと思っております。  現状で市がいろいろ対応している部分もございますけれども、改めてそういった実態調査を踏まえて、この問題について一緒になって考えていきたいと思っておりますので、そういったことでまたご理解いただけたらと思います。  以上です。 ○議長(堀江正栄君) 山田議員。 ○2番(山田拓司君) 本当に市長には温かい言葉をいただきましてありがとうございました。そして、今の買い物難民につきましても、前向きな発言をいただきましたことに大変うれしく思っております。  それでは、再質問をさせていただきますが、先に質問させていただきましたが、高齢者が増加する中、都市部においても大変買い物難民が増加しておりますが、市ができる対策として、例えば現在犬山市がまちづくり会社に出資をされておりますが、そういった犬山まちづくり会社を活用して、例えば公設市場的な施設を開設することができないかということをお伺いしたいと思います。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  小川経済部長。    〔経済部長 小川君登壇〕 ○経済部長(小川清美君) 再質問にお答えします。  議員より犬山まちづくり株式会社を活用した方策についてご提案をいただきましたが、まず、現在、犬山まちづくり株式会社が行っている地域の生活基盤を支える取り組みをご紹介いたします。  毎週火曜日の午前8時から2時間ほど、下本町商店街にて、どんでん朝市を開催しています。現在、19の事業者の方々が出店、取れたての野菜や花、卵等を販売し、地域の方々にとっては生産者の顔が見える地元のお店として定着し、コミュニケーションの場としても好評を得ております。平成25年4月には、犬山駅西地区にVドラッグを立地し、医薬品や日常買い回り品を販売提供し、城下町地区からも歩いて買い物ができる店舗として利用されております。その他の取り組みとしましては、城下町地区を中心に空き店舗活用事業として現在9つの店舗が営業しており、観光客のみならず、地域の方々にも利用いただいております。犬山まちづくり株式会社は、このような取り組みを通じて地域の方々に対して買い物の利便性の向上に寄与しているものと考えております。  今後は、地域の方々がどんな買い物について不便を来しているのか、また、どのような方策が買い物の利便性につながっていくのかを、先ほど健康福祉部長がお答えしましたアンケート調査を参考にするなどして、研究する必要があると考えております。したがいまして、庁内関係部署とも連携を図りながら、必要に応じて犬山まちづくり株式会社へ方策の検討を投げかけてまいりたいと思っております。  以上でございます。 ○議長(堀江正栄君) 山田議員。 ○2番(山田拓司君) ありがとうございました。犬山まちづくり株式会社がさまざまな取り組みをしていらっしゃることがよくわかりました。公設市場開設ということになりますと、経費の面からも大変だと思います。しかし、大手スーパーと自治体が連携して、移動販売車で決められた日時、場所へ食料を運び、住民が買い求めるという方法もあるようでございますので、自治体の負担がどれぐらいかかるかは研究しなければならない課題でございますが、市民の皆様が多く利用すれば、とても有効な取り組みと思っています。ご一考いただければと思っております。  それでは、要旨2の「としより学校」についてということでご質問をさせていただきます。  議員の皆様には、去る5月8日の中日新聞朝刊、「としより学校」の資料を配付させていただきました。私ごとでございますけど、私の母は100歳まではいきませんでしたけれど、97歳にてこの世を去りました。その間に一度の病気もなく、入院もなく、わずか入院2日目でこの世を去っていきました。還暦を過ぎてから、川柳とか俳句、絵等の勉強を始め、それらの作品をまとめ、3冊の本を出版をいたしました。最後の1冊は私たちきょうだいで「母の背」と題して発刊をいたしました。死ぬ間際まで本当に鉛筆を握りしめ、最後の言葉が、「もう少しで逝くで、ちょっと待っとってちょ、みんな」そんな言葉でございました。全くあっぱれな生き方であったと私は思っております。母は私に生き方も教えてくれましたが、死に方まで教えてくれたんではないかなと、そんなふうに思っております。私もそんなふうに生きていきたいと思っております。  大変高齢化時代となりました。市長は昨年、健康市民づくり宣言を行い、長寿命を延伸することを大きな目標として掲げられております。そこで、過去の人間の寿命を調べてみました。4,000年前は人間の寿命は18歳だったんですね。そして、昭和20年が49.8歳、平均寿命が50歳になったのが昭和22年でございますね。そして、現在は80歳を超えました。これから医療の進歩により人生100歳の時代が来るんではないかなあと私は思っております。  では、自分のこともあって、人間は一体どれくらいまで生きられるかということを調べてみました。世界の記録によりますと、すごい方がいらっしゃいました。その名をトーマス・パーと言って日本人ではありません。イギリス人でございますけど、その経歴がすごいんですね。80歳で初婚ということで、晩婚ですね。そのときに2人の子どもをもうけられたと、80歳で。そして102歳のとき、こんなことを議事録に載せてよいかちょっとわかりませんが、女性への暴行で18年間牢獄に入ったということで、120歳で社会復帰をして、122歳で再婚されました。さすがに子どもはできませんでしたが、153歳まで生きられたという、そういったすごい方がいらっしゃいました。この方はそういった破廉恥罪はあったものの、153歳まで生きたということで、イギリス王国のサーという称号を与えられたそうでございます。大変お酒が好きな方で、頭のよい人が好んで飲んだウィスキーだから売れるだろうということで、このパーの名前をとって「オールドパー」と名づけられたそうでございます。オールドパーはこのトーマス・パーから由来があるそうでございます。こんなことはどうでもいいんですけど、一応参考までに153歳まで生きた立派な方がいらっしゃったということだけをご紹介させていただきました。  横道にそれてしまいましたが、現在は4人に1人が高齢者でありますが、もうすぐ3人に1人という時代となります。医療費がGNPを超える時代となります、命だけ長らえる長命者でなく、健康で働ける長寿者を誰もが目指さないと、この日本は、また犬山もそうでございますが、医療費で崩壊しそうであります。  そこで、体の運動による健康、医療による予防は非常に大切かと思われますが、昔から病は気からと申します。心の健康が最も大切だと思います。そこで、お手元の資料で犬山市に昭和33年から昭和50年ぐらいまで、当市の元県議会副議長の故松浦浅吉氏が開校されていた「としより学校」に1,000人以上の方が学ばれていたということが紹介をされています。高齢者の生きがいづくりとして、当時としては画期的な取り組みであったと思います。当時は誰もが今日のような超高齢化社会を予想して創設されたものではなく、純粋に高齢者が楽しい日々を送るためにあったように思われます。高齢者がふえ続ける中、この「としより学校」のようなものが今必要と考えます。現在これに似たものがこの犬山市にあるのか。現在当市で行われている取り組みについて、どのようなものがあるか、あればお聞かせをいただきたいと思います。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  武内教育部長。    〔教育部長 武内君登壇〕 ○教育部長(武内昭達君) ご質問にお答えをします。  当市では市民の学ぶ意欲に応える生涯学習講座としまして、一般教養学部と歴史や健康など6つの専門学部があります市民総合大学敬道館をはじめ、パソコン等の使い方を学ぶICT講習会等、年間を通じてさまざまな事業を開催しております。これらの講座につきましては、高齢者のみを対象とした事業ではありませんが、受講生は高齢者が多く、特に市民総合大学では約9割が60歳以上で、最高齢者は87歳となっております。今年度の市民総合大学には、過去最高延べ1,007名の応募がありました。市の生涯学習事業の顔として定着してきました。今議員からご紹介がありました、かつて犬山市にあった「としより学校」にも1,000名以上の高齢者が受講していたことから、昔から犬山市は高齢者の学習意欲が特に高いまちであると言えます。  また、高齢者の自主的な学び合いの事業としましては、高齢者教室や市老人クラブの活動があります。高齢者教室は市内4地区で開催しており、総勢319人が文芸、囲碁等27のクラブに所属しております。また、市老人クラブでは、会員の知識や教養の向上のため、教養講座等を実施しているほか、地域の単位老人クラブは、健康増進につながる体操や趣味の講座を開催しており、心豊かに生きるための活力源として、また仲間づくりの場としても親しまれております。 ○議長(堀江正栄君) 山田議員。 ○2番(山田拓司君) ありがとうございました。再質問いたします。  生涯講座として市民総合大学とかご紹介いただきました。そこに学ぶ人は1,007名で、その中で60歳以上の方が90%、最高齢者が87歳というご報告をいただきました。まさにとしより学校ではないかなというふうに感じております。また、ICT講習会、高齢者教室等の自主的な学びの場も開設され、多くの方が学ばれているとの報告を受け、犬山市民の学びの意欲に関して強く感じました。学びが高齢者の生きがいづくりに果たす役割は大きいと思いますが、今後、高齢者を学びの担い手として活用していくことはできないか、再度ご質問をさせていただきます。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  武内教育部長。    〔教育部長 武内君登壇〕 ○教育部長(武内昭達君) 再質問にお答えをします。  教えられた人が教える人になり、学びをつないでいくことは、生涯学習の真髄であり、市としても目指すところでございます。特にシニア世代は知識、経験が豊富で、時間にもゆとりがあり、市民全体の生涯学習事業を展開していく上では貴重な人的財産です。市にはみずからの特技や知識を生かすボランティア講師の登録制度があり、市民からの学びの要望に応じまして工作やレクリエーションスポーツ等の出張講座を行っております。現在、ボランティア講師として活躍いただいている登録者131名のうち約半数は65歳以上です。  また、活力ある高齢者を学びの事業に生かし、地域貢献活動へとつなげていくために、ICT講習会の受講生による独自のシニア人材バンク、シニアアドバイザー制度の仕組みづくりを、今後、NPO団体とともに構築していきたいと考えております。  今後も地域の人材育成を図り、生きがいづくりの場を提供するため、高齢者を活用した学びの事業を積極的に進めてまいりたいというふうに考えております。 ○議長(堀江正栄君) 山田議員。 ○2番(山田拓司君) ありがとうございました。私も高齢者でございますので、皆様が本当にボランティア講師として、こうして犬山市で活躍されていることに対して大変うれしく思っております。故松浦浅吉氏は1953年に、としより学校のちょっと前に、私塾大成塾を開設し、18歳から25歳の青少年の育成に力を注がれました。私には、この吉田松陰の松下村塾に何かダブってまいります。塾生が世話人となり、お年寄りの送迎等を手伝っており、若者がお年寄りを支えるという、今後、地域社会が目指す姿も見させております。  犬山市もお年寄りが元気に暮らすまちとして、具体的に100歳まで学び続ける、100歳まで健康の100歳宣言のまち犬山を、犬山市民の生きる目標として高らかに掲げ、うたいあげたらどうでしょうか。私も100歳元気宣言をいたします。終わります。 ○議長(堀江正栄君) 2番 山田拓司議員の質問は終わりました。  続きまして、9番 久世高裕議員。 ○9番(久世高裕君) 9番、久世高裕です。今回の定例会では通告をしました5件の一般質問をさせていただきます。よろしくお願いします。  まず、最初の1件目の質問ですが、城下町の火災についてお尋ねをします。  要旨1点目の火災原因は判明したのかということですが、本年1月11日、先ほど山田議員からも質問がありましたが、発生しました城下町の火災、つい先日、解体作業が完了したそうです。解体業者さんの社長のお話を伺ってまして、当初、犬山まちづくり会社が解体を引き受けたいということで見積もりの金額を4,100万円という金額でしたが、それよりもはるかにはるかに安い金額でやっていただいたそうです。それは、社長さんが非常に犬山に思い入れがあるそうで、これは犬山市の業者さんではないんですが、もともとのお生まれがどうもあのあたりだったということで、大変思い入れが強い、何とかまちのために貢献したいということで、非常に安い金額でやっていただいて、しかも昨年度の補正予算で、解体作業について非常に多額の補正予算が組まれておりましたが、実はこれも余り使われないまま解体を引き受けていただいたと。使いづらい構造になっていたということもあって、それを使わない、ほとんど使わないで解体作業をやっていただいたということで、地権者さんと、その解体業者さんには本当に心から感謝をこの場で申し上げておきたいというふうに思っております。  発生から5カ月が過ぎました。火災原因については判明したんでしょうか。これからの予防を考える上でも、この火災原因の判明というのは避けては通れない道ですので、その原因が判明したのかどうか、進捗状況についてお尋ねをいたします。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  酒向消防長。    〔消防長 酒向君登壇〕 ○消防長(酒向利幸君) ご質問にお答えをいたします。  火災原因につきましては、現在判明をしておりません。火災原因は消防法第7章の規定及び犬山市火災調査規定に基づき、火災調査報告書の全ての調査書類が完成し、確定となります。火災調査報告書には、実況見分調書、質問調書、火災原因判定書等の調書からなり、今回の城下町火災で被災した建物は6棟あり、一つ一つの燃えの状況を詳細に調査、検分していくと、かなりの時間を要することとなります。現在の進捗状況といたしましては、火災原因判定書に着手をしております。作業状況からいきますと、完結するのは7月下旬ごろの予定となると考えております。 ○議長(堀江正栄君) 久世議員。 ○9番(久世高裕君) 7月下旬に完成ということで、それを待ちたいというふうに思います。  再質問いたします。  今、火災原因の判明を待たずに、ちまたの風のうわさですが、漏電ではないかという話がひとり歩きしているような状況です。現時点で漏電という可能性がどれぐらいあるのか、うわさがひとり歩きしている状況というのはこのまま放置しておけないというふうに思いましたので、ここでお尋ねしたいと思いますが、もしそういう可能性があるんだとすれば、今からでも緊急に漏電ブレーカーの点検や配線の確認、そういったものを行わなければいけないと思いますが、その可能性はどれぐらいあるのか、そして、もしそういった漏電ということが考えられるのであれば、例えば関係する物件の電気工事を誰が施工したのかということについて調査もされているんでしょうか、お尋ねをいたしたいと思います。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  酒向消防長。    〔消防長 酒向君登壇〕 ○消防長(酒向利幸君) 先ほども申し上げましたが、現在まだ火災調査報告書が完成しておりませんので、この場で申し上げることはできません。火災調査報告書が完成され、調査結果が確定した後におきましては、犬山市情報公開条例などの開示請求があれば対応してまいりたいと考えております。 ○議長(堀江正栄君) 久世議員。 ○9番(久世高裕君) 今申し上げられないということもよくわかりますので、ぜひ調査をしっかりやっていただきたいというふうに思います。  要旨2点目の質問に移ります。  今後の対策ということですが、城下町地区では特別な防火啓発の取り組みが必要ではないかということです。原因の判明を待たずに、今からでも対策は進めていかなければいけないというふうに思っております。城下町地区については、元から木造住宅が密集しているような状況で、しかも政策的に歴史のまちづくりを進めるために、それを保存・復元するということを、補助金も出して政策的に奨励してきた地域でもあります。さらに、そこに空き店舗活用ということで、店舗を入れるための、これも補助金を出してまで古い家屋に店が入ると、飲食店を排除しておりません。店が入るということを奨励してきたわけです。結果として火災が起きてしまったわけですが、やはり他地域と同じような水準の規制では不十分ではないかなというふうに思っております。  今の城下町の現状ですが、住んでいる住民の方々、家を持っている方々の危機感というのは、やはり非常に強いというふうに思っております。持ち家を失って、しかもどこかで火災が起きて、類焼に及んだ場合には、それも補償してもらえないということがこれで明らかになったわけです。それを目の当たりにした方々の危機感というのは非常に強いものがあります。しかし、そこに店舗を借りて、一時的に営業されている方や、露店のように土日の人の集まるときにちょこちょこと出店してきて商売される方というのは、どうも危機感がまだまだ薄いのではないかなあと。やはり城下町のにぎわいということを重視して、火災や対策といったことにはちょっと意識が弱いのではないかなというふうに、私もいろんな方とお話をして思うことがあります。  類焼にあった場合には補償がしてもらえないということですので、やはり全ての方に危機意識を持っていただかなくてはなりません。ですので、そういった啓発の取り組みというのも、住民の方以外、自主防災組織といったもの以外にも、やはり城下町に関係する方々、店舗や露店の方々にも取り組んでいただかなくてはいけないなというふうに思います。そういった意識啓発の取り組みや、それから火気を扱う場合には、今回も対策としては事後の緊急立入検査を行ったということですが、やはり事前にそういった検査をしていく必要があると思います。火気を扱う場合には、事前の届け出制にするとか、そういった他地域と比べて厳しい法規制が必要ではないかなというふうに思いますが、当局の見解をお示しいただきたいと思います。
    ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  酒向消防長。    〔消防長 酒向君登壇〕 ○消防長(酒向利幸君) ご質問にお答えをします。  防火につきましては、城下町の火災を、火災予防上、危険な状態にないか、城下町地区の緊急立入検査を先ほど山田議員のところでも申し上げましたが、実施をいたしております。その後の立入検査によりまして、消防法や犬山市火災予防条例に基づき防火管理者の選任、消防用設備等の設置及び一括管理について指導をしてまいりました。  さらに、法令の規定の基準となる建物の使用用途、構造、面積、使用人員からでは指導の及ばない小規模な店舗へも範囲を広げ、火災予防上の啓発を実施をいたしております。また、地域の自主防災訓練や救急講習会等において火災予防の啓発を行うなど、一層の防火体制の取り組み強化も進めているところでございます。  現状につきまして、法令の規定の基準となる建物の使用用途、構造、面積、先ほど申し上げました使用人員等からでは、指導の及ばない小規模な店舗及び城下町地区に多く存在する住宅部分と別用途部分で建てられている複合用途防火対象物に対しまして、比率にもよりますが、住宅部分以外の50平方メートル以下の場合には、一般住宅として取り扱うため、小規模な店舗と同じく犬山市火災予防条例第43条に規定しています防火対象物の使用開始の届け出等に該当しないから、火気を使う店舗なりに対しまして営業を始める前からの把握ができない状況になっております。  しかし、議員のご質問の「7城下町地区に特別な取り組みが必要では」につきましては、今後、先進市町も参考にし、城下町地区の出店店舗が把握できるような何らかの方策を検討していきたいと考えております。 ○議長(堀江正栄君) 山田市長。    〔市長 山田君登壇〕 ○市長(山田拓郎君) 私からも久世議員のご質問にお答えしたいと思います。  本当はこうした火災が起きてから事後に対処をするということではいかんわけですけれども、なかなか私どもとしてこれまで思いが至らなかったところもあって、今後、これを教訓にしてしっかり対策をとっていかなければいけないと思っております。  今回、今、ご指摘いただいた特にあの地域は、久世議員もご指摘のように補助金が入っていると、そういった中でまちづくりを進めてきたという経緯があると。それから、一旦火災が起きると、やっぱり被害が甚大な被害に及ぶ可能性が大きいということですから、特段のやはり事前のさまざまな対策を講じていくことが、本来まちづくりとセットでなければいけないということです。  どうするかということについては、今、消防長からも答弁がありましたが、いわゆる出店の状況を把握できるような方策をしっかり立てていきたいと。それにはやっぱり何らかの基準に基づいてやっていかなければいけませんので、そういったことを検討する時間をいただいて、しっかり対処したいというふうに思いますので、ご理解いただきたいと思います。 ○議長(堀江正栄君) 久世議員。 ○9番(久世高裕君) 市長からも答弁をいただきましてありがとうございます。本来はまちづくりとセットで考えておかなければいけないということを、実は私も本当に痛感しておりまして、今まではいかにまちに人を呼ぶか、まちを活性化させるかということばかりに目が行っていて、いざ火災が起きて、本当に私自身も反省しているところです。もう二度とああいうことは起こしたくないというつもりで、いろいろとこれからも考えていきたいんですけども、再質問としてお尋ねしたいのは、木造住宅で飲食店との店舗を営む場合に、特に注意しなければいけないということが今回の火災でわかったことがあるんですが、火気に近いところの木材が内部から炭化、炭になるという現象が起きるということを、消防の方からもお聞きしました。今回の火災原因とはまた別の話ということでここで申し上げたいんですが、火気が発する遠赤外線効果を持つ輻射熱というものが、隣接している木材に長期間当てられ続けることで、水分が内部から蒸発し、そのあいた穴に酸素が入り込み、そして、その酸素が乾燥を促進して、通常だったら木材というのは400度で着火するものが100度程度での熱で着火するような現象が起きると、低温着火というような表現になっているようですが、こういったことに特に注意しなければいけないということを思いました。  ガス器具などで、火をつけたり消したりという場合はいいんですけども、炭火を使っているような場合には、常に炭というのは燃焼し続けているわけで、長期間それがずっと続くと、その近くの木材というのが炭化による火災を起こす可能性が高いということで、これに特に注意しなければいけないというふうに思いました。  現行の火災予防条例等で、そういった炭化による低温着火に対する対策というのは十分なんでしょうか、再質問としてお尋ねしたいと思います。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  酒向消防長。    〔消防長 酒向君登壇〕 ○消防長(酒向利幸君) 再質問にお答えをいたします。  消防庁消防研究センターからの資料によりますと、低温着火とは熱源からの熱が木材に与えられ、初めは木材の水分などが蒸発し、熱が逃げにくい材料となり、その結果、低い温度で過熱されても木材内部で蓄熱が起こり、燃え出す現象をいいます。例えば、こんろ近くの液剤が長い間加熱される場合や、風呂や暖房のスチーム缶に接している木材が長い間加熱されると低温着火、これは先ほど議員がおっしゃられましたような100度程度でも着火する可能性が高くなります。  当市におきましては、火を使用する器具及びその使用に際し、火災の発生のおそれのある器具の取り扱いの基準が、犬山市火災予防条例第2節に定められております。例えば、壁までの離隔距離、例に出して言いますと、例えば調理器具などでは両方100センチメートル以上、それから壁との距離が15センチ以上の離隔を取ることや、その周囲は不燃材、例えば石こうボード、このようなものの材料を使用すること、このようなことになっています。 ○議長(堀江正栄君) 久世議員。 ○9番(久世高裕君) ありがとうございます。現行の火災予防条例でとりあえず規定がされているということですので、やはり事前にそういったものが検査できるようなチェック体制ができればいいかなというふうに思いますので、ぜひ研究を進めていただきたいというふうに思います。  次の件名2の質問に移ります。  城前広場の利用方法についてお尋ねしますが、今、城前広場というのは、三光稲荷さんの鳥居のある前と、その道路を挟んで体育館の前の広場と2つあるわけですね。その両方を指して城前広場という表現をさせていただきますが、鳥居の前のあの空間ですね、今、毎週土日に露天商の方がテントを張って、テーブルと椅子を置いて一大ゾーンを形成しているわけですね。最初は2店舗か3店舗ぐらいだったかなと思っていたのが、今ちらりと見に行くと、物すごい数で、その広場を埋め尽くすぐらいの一大ゾーンになってしまっているというような状況で、これは果たして本当に使用許可が出ているのかなということを疑問に思うわけですが、城前広場の活用ということで、現状、ルールがよくわからないんですね。どういう状態で使われているのかと、どういう手続で使うのかということです。例えば、犬山まちづくり株式会社が事務局を務めるまちづくり協会による主催のいわゆる酒まつりシリーズのときにも、城前広場で所狭しとテントが並べられ、出店者を有料で募集されているわけですね。じゃあ、そのまちづくり協会さんから市に使用料が払われているのかと言ったら払われていないわけです。今、料金規定がないから料金が取れないということになっているわけですね。それが営利性がないものであれば、にぎわいの創出ということで理解はできますが、酒まつりシリーズはどう考えても営利性があるなと。テキ屋さんに関しても、これもどう考えても営利性があるなというふうにしか理解はできないわけです。なのに使われているというような状況なわけですね。  現状、この無法地帯に近い城前広場、しっかりと営利性のあるもので料金が取れれば理解はできると思うんですね、市民の方も。これは市民の財産ですから、市民の方が納得いくようなルールにしなければいけないと思います。ですから、料金を取るとか、広場を使う際には、広く募集をかけるとか、ほかにも呼びかけるとか、入札のような公平・公正なものによって決めるとか、そういったルール整備をする必要があるなというふうに思うんですが、当局の見解をお示しいただきたいと思います。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  小川経済部長。    〔経済部長 小川君登壇〕 ○経済部長(小川清美君) ご質問にお答えします。  城前広場は犬山城のプロムナードや城下町への誘客促進など、市が観光振興などのために使用するほか、市民や観光客を対象とした観光振興や地域振興、地域活性化のためのイベントについて使用を認め、その使用料を免除しています。  議員ご質問の城前広場の利用方法については、有料化の是非を含めてルールの見直しを検討する必要があると認識しております。ただし、有料化の場合の料金については、市の他の施設とのバランスを考慮し、適正な料金を設定する必要があります。  また、現在適用している利用ルールについても、出店者の公平・公正な選定方法や地域のコンセンサス形成、周辺対策のあり方などにわかりにくい面や曖昧な面がありますので、城下町の住民の方々や店舗の方々をはじめ、関係団体の方々などから、城前広場の利活用について意見を伺う機会を設け、よりよい利活用の方法やルールを検討していきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 ○議長(堀江正栄君) 久世議員。 ○9番(久世高裕君) 再質問したいと思います。  必要性は認識していただいて、有料化の必要もあると。ただ、他施設との公平性というか、比較ということもあるということでしたが、やっぱり城前のあの広場というのは、非常に特殊な立地だと思うんですね。もし商売をやるんであれば、超一等地です。今の現状を城下町の方々の店舗の方々がどう思っているかというと、「じゃあ、ただで出店できるんだったら、もう城下町の店は閉めて、みんな屋台をやりに行こうぜ」というような状態なんです。町のためになってないわけですね、そういったものは。町のために使うんであれば、よほど店をあそこで何かやる必要はないわけです。例えば、わん丸君が踊ったりとか人力車引いたりというのは非常に理解ができる使い方なんですけども、何か店舗を持ってくるというのは、全く意味がよくわからないわけですね、あそこの場で。だから、そういったものに関しては、ルールができるまでは禁止するというのが一番わかりやすいと思います。  再質問としてお尋ねしたいのは、露天商の方々、現状で使用許可が出ているんでしょうか。もし、出ていないということであれば、なぜそれを放置しているんでしょうか。  今後、あの広場の活用に関しても、今の現状をこのまま放置しておいて、いざ急にそれができますといっても、なかなか理解は得られないと思いますので、今から、実は許可がなければあそこで張ってはいけませんということにするのが筋ではないかなというふうに思います。その点に関して当局はどのようにこれから進めていくのか、見解をお尋ねしたいと思います。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  小川経済部長。    〔経済部長 小川君登壇〕 ○経済部長(小川清美君) 再質問にお答えします。  まず、ご質問の露天商の件でございますが、目的外使用許可は出ておりませんという状況でございます。  この件でございますけれども、一方で観光客への飲食物の提供とか憩いの場、こういった役目を果たしておりましたので、実際のところこれまで強い指導や注意というものは行っていないという状況でございます。しかしながら、最近ですが、テーブルや椅子を並べて営業を拡大している、議員のご指摘があったとおりでございますが、そういった状況もございますので、必要に応じて注意とか指導を今後は行っていきたいと考えております。  また、当然、料金を取るとかという話になった場合は、そういったことも調整をとっていく必要があると思っておりますので、議員のおっしゃられたご指摘についてですが、真摯に受けとめ、取り組んでいきたいと考えておりますので、よろしくお願いをいたします。 ○議長(堀江正栄君) 久世議員。 ○9番(久世高裕君) 再々質問はしませんが、指摘ということで申し上げておきたいのは、今まで指導や注意を行っていなかった理由で、飲食物の提供や憩いの場の提供していたからということですが、じゃあ、もう町の方は飲食物の提供はしなくていいわけですね。もうそれは町の活性化じゃないわけですね。だから、飲食物の提供ということでやるんだったら、ちょっと理由がよくわからないですね、今のは。  今まで貢献していただいた側面もあると思います。お祭りのときにはやっぱり欠かせない存在だと思いますので、やはりかわりの場所を用意するとか、一つ思い浮かんだのは、文化史料館の駐車場の北側のあたり、あのあたりでしたらそれほど景観を阻害することもなく、城前広場の通行を妨げないと思いますので、ああいった場所を提供するとか、そういった話し合いを重ねながら、城前広場の活用については適正化をしていっていただきたいなというふうに思っております。  3件目の質問に移ります。  今井パイロット地区における法規制の見直しについてということですが、現在、さまざまな方から不法投棄がまた起き始めているというようなことをちらちらと耳にします。いつまでたってもこの問題は解決しないままになってしまっております。いざ何か活用しようと思っても、そういったことがあると、なかなか、じゃあ、もうそういう場所にはちょっと手がつけられないということで、どんどん活用ができない場所になってしまうということですので、やはり一番いい対策としては、もっと活用ができる土地にするということだと思います。これが、例えば不法投棄の防止のために防犯カメラを設置したりとか、パトロール員をふやすということは、もうどんどん経費が膨らんでいって、しかも面積が膨大な面積ですから、それは得策ではないと思います。ですから、やはり人の手が入りやすいように、周辺の自然環境を侵さないような法規制の緩和をするべきだと思っております。  具体的には、まず、あの場所は農振法に定める農業振興地域だったわけですが、農業委員会のほうでは現況調査の結果、農地ではないという非農地判定をしている土地でもあります。ですので、非農地でありながら農業振興をする地域というのは、二重のダブルバインドというか、矛盾しているような状態ですので、これはやはり速やかに解除をしていくべきだというふうに思います。  もう一つのほうは、自然公園法に定める国定公園の第三種特別地域という非常に厳しい規制です。これも許可がなければ建築物等を建てることができないわけですが、第三種の特別地域から普通地域というものに格下げができれば、そうすれば届け出をすることで、そういった建築物をつくる等の活用ができますので、自然公園法そのものを解除するべきとは言いません。せめて普通地域にすることができれば、より活用がしやすくなるのではないかなというふうに思います。この2点について法規制の緩和が図れないか、当局に見解をお尋ねしたいと思います。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  小川経済部長。    〔経済部長 小川君登壇〕 ○経済部長(小川清美君) ご質問にお答えします。  今井パイロット地区は、地区全体が農業振興地域の整備に関する法律に基づく農業振興地域として、先ほどもお話がありましたが、指定されておりまして、そのうち地目が農地である農用地が約68.7ヘクタールでございます。この農用地については、平成24年度に農地法に基づく利用状況調査を行い、耕作放棄地に係る農地法第2条第1項の農地に該当するか否かの判断基準について、これに基づきまして農地、非農地の判断を行ったところでございます。この結果、今井パイロット地区内の農用地の約70%であります50.4ヘクタールが非農地と判断されております。先ほどもご質疑あったとおりでございますが、土地所有者への通知など、必要な処理を行ったところでございます。この非農地とは、森林の様相を呈しているなど、農地に復元するための物理的な条件整備が著しく困難な状況となっているもので、農地として利用することができないと見込まれる土地であります。  こうした状況を十分踏まえた上で、平成29年度に予定しております犬山市農業振興地域整備促進計画の全体見直しでは、農業振興地域制度に関するガイドライン、これらに基づきまして見直し作業を進めてまいります。その際、荒廃した農地を農地以外の用途に利活用を行う場合は、現行の法規制、農振法でございますけれども、農振法が課題となるということは理解できますので、残っている耕作可能な農地が非農地の影響を受け、荒廃化させないためにも、地区の動向を見据えた上で、作業をしていく必要があると考えております。  以上でございます。 ○議長(堀江正栄君) 尾関生活環境部長兼防災監。    〔生活環境部長兼防災監 尾関君登壇〕 ○生活環境部長兼防災監(尾関敏伸君) ご質問にお答えします。  まず最初に、今井パイロット地区は、飛騨木曽川国定公園の区域内にあり、自然公園法の厳しい規制がありますので、規制緩和に向けて可能性を探るよう努めてまいります。  次に、当該地区は、第三種特別地域から普通地域への格下げをすべきではないかとのご質問ですが、自然公園区域の変更は、環境大臣が愛知県及び中央環境審議会の意見を聞いた上で行います。実際の手順を説明しますと、本市からの要望を愛知県が受け、県が事前調査となる自然環境調査を実施、調査結果に基づき県が公園区域の変更案を作成し、公園計画を作成、国の中央環境審議会へ諮問・答申といった手順を踏まえます。  今までの飛騨木曽川国定公園での本市の区域変更は、昭和63年と平成18年に行われました。昭和63年は善師野、前原地区などの一部を解除、平成18年は羽黒地区の一部を拡張して、犬山地区の一部を削除、八曽地区の一部を普通地域から第三種特別地域へ変更されています。  ご質問のとおり、不法投棄を抑制するために人の手を入れやすくする必要性については、不法投棄をなくし、景観を守るために有効であると考えます。冒頭申し上げましたが、非常に高いハードルですが、普通地域に変更していただけるよう、可能性を探る努力をしていきたいと思います。  以上です。 ○議長(堀江正栄君) 山田市長。    〔市長 山田君登壇〕 ○市長(山田拓郎君) 私からも久世議員の質問にお答えしたいと思います。  農地の関係は非農地の部分については、久世議員のご指摘のように、解除していくような方向は出せるだろうと。まだ農地になっている部分の取り扱いはともかくとして、こちらのほうは比較的対応が可能になってくるのかなと思っています。  問題は、自然公園法の関係です。今、説明があったように、ハードルは高いですが、可能性を探る努力をしていきたいと。ただ、仮に可能性があって、それを進めていったとしても、先ほど申し上げたような手順を経て進めていくと、時間がかかる可能性があると。詳細な時間軸を私が把握しているわけではないですが、先ほどの工程を考えれば、かなり時間がかかるだろうと。現場の動きはいろんな動きがありますので、正式なルートでといいますか、手順を踏んで可能性を突破していく場合に、今現在起きている動きに対応できないこともあります。  ですから、私どもとしては、そうした可能性を探る一方で、現在の法規制の中でも、そういったさまざまな動きがあった場合に、対応ができないかというようなことを県だとか国だとか、そういったところと調整を図りながら、ご指摘のような人の手が入るという部分での対応ができないか。もう一方のそういった努力もやりたいと思っておりますので、ご理解いただきたいと思います。 ○議長(堀江正栄君) 久世議員。 ○9番(久世高裕君) ありがとうございます。法規制の緩和と並行して、現行の法規制の中でも努力を図っていきたいということで答弁をいただきましてありがとうございます。実は私も同じようなことを考えているんですけども、自然環境を守るということが目的でありながら、建物を建てるとか、なぜそういうことがいけないのかよくわからないんですね。環境を守るために必要なこともあると思いますので、現行法の中でも、今はやりというか話題の解釈によって何とかできないかなというように思いますので、私自身も努力していきたいなというふうに思っております。  次の4件目の質問に移ります。犬山まちづくり株式会社への不透明なお金の流れについてということでお尋ねをしたいと思います。  まず、要旨1点目の質問で、さきの2月定例会の議案質疑の際に、平成27年度の予算案の中で、私としては中心市街地活性化事業委託料、今までは170万円ほど出ていたものが入っていないなということを質疑で申し上げ等はしたんですけども、入っていないということで、その後、全員協議会でその理由を伺ったところ、今経営状態も良好になってきて、自主的に返上されたというような旨のお答えがありました。しかし、その後、監査委員の方からは、いや、そうじゃないよと、実は監査の中でもいろんなやりとりがあったんだよというようなことをお聞きしました。ああ、これは自主的ではないなと。やっぱり目的のない、何にでも使われてしまう、委託ではなく補助金であったというようなことで指摘があって、それで支出をしないということになったんだなというふうに理解をしたわけですが、実際はどうなんでしょうか、当局としての見解をお尋ねしたいと思います。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  小川経済部長。    〔経済部長 小川君登壇〕 ○経済部長(小川清美君) ご質問にお答えします。  本年1月に実施されました定期監査におきまして、犬山まちづくり株式会社に委託しております中心市街地活性化事業については、会社としての実績や一定の経営的体力が備わってきたこと等を踏まえ、平成27年度は予算編成の段階から委託事業の予算は計上しないと、こういった旨の方針を市担当課より示させていただきました。その際、監査委員からも、最初に自主性や独自性を持たせることとなるため、そうしていくべきだと、こういったような旨の意見をいただいたということでございますので、よろしくお願いいたします。 ○議長(堀江正栄君) 久世議員。 ○9番(久世高裕君) ありがとうございます。言った、言わないの話で突っ込んでもしょうがないので、結果としてそういった不透明なものがなくなったというのは喜ばしいことだというふうに思います。  要旨2点目の質問に移りますが、これは取締役として派遣されている副市長にお尋ねをしたいと思います。ぜひ決意のほどを述べていただきたいと思いますが、お聞きしたい点は、経営体力が備わってきたというようなことが、今、担当課のほうからもありました。しかし、私としては、それはちょっと違うなというふうに思っております。というのは、ユニーの跡地、犬山駅西のあの土地で、今Vドラッグさんが営業されており、以前から指摘をしているように、Vドラッグさんからの賃料収入は犬山まちづくり株式会社に入って、その土地については犬山市の所有であるから、地代が犬山市に入っているわけです。しかし、賃料収入がVドラッグさんから犬山まちづくり株式会社には2,300万円入っており、そして建物は犬山まちづくり株式会社が建てているわけですが、土地の地代が犬山市に入る400万円というのは余りにも安すぎるというふうにこれまでも指摘をしてきております。  そういった形で、これも形を変えた補助金にほかならないというふうに私としては思っております。ですから、やはり適正な賃料にするべきであるというふうに思っております。今の400万円が、土地を買ったのが5億円強ですから、全部回収するのに136年かかると、こんな賃料はやっぱりおかしいと思いますので、是正をしていくべきだなというふうに思っております。  そういった点や、本来、この犬山まちづくり株式会社の仕事は何だったかなということを考えますと、もともとは空き店舗の活用だったと思うんですね、中心的な役割としては。それに付随するイベントやにぎわいの創出というようなことだったんですが、今はそれがひっくり返ってしまったなというような印象です。  空き店舗の活用というものが、私としてはうまく進んでいないというふうに思うんですが、これは前回の議会でもちょっと指摘をしました管理料というか、仲介ではなく又貸しなんですが、そのピンはね料です。ピンはねが高いんです。地主さんからしたら、何もしないのに賃料の幾らかを持っていかれる。テナントさんからしたら、大した仕事をしていない、家賃の徴収くらいなのに20%強ですけども、そういったものを持って行かれるということで、地主さんにとってもテナントさんにとってもよくない状況なんです。だから、もう地主さんとしても、私が相談を受けるのは、空家だからちょっと誰か店舗をやってくれる人に貸したいんだけど、犬山まちづくり株式会社には言わないでくれるかなということ、これ本当に実話ですから、あるんです。  だから、そういった状況になってしまったのは、やっぱり中心事業であった空き店舗の活用、サブリースという業態になってしまっていますけども、仲介かなと思っていたら、又貸しのサブリースでしたが、そのサブリースがうまくいっていないということだと思います。取る管理料に対してサービスがちゃんと提供できていない。だから、物件情報が来ない。そのために物件の拡大ができなくなり、経営の安定化が図れない。そこで考えたのが中心市街地活性化事業委託料であったり、特産品館の委託などであったり、それから出てきたのはVドラッグ、ユニー跡地の活用というもので、形を変えて何とか経営を立て直そうというか、支えようとしてお金を流してきたというのが実態ではないかなというふうに思っています。  そして、一つ指摘として申し上げておきたいことは、この犬山まちづくり株式会社がさまざまな契約をして工事などをするんですけども、例えば、市役所で工事をする場合には、30万円以上や、契約行為そのものに関しては一定の金額以上は入札をしなければいけないというふうになっておりますが、第三セクターに関してはそれはないわけですね。  以前、担当にもお願いした資料として、30万円以上の契約で犬山まちづくり株式会社さんがどれだけ、どこに発注しているんだということを、過去3年間の資料をいただきました。過去3年間の総額としては、1億2,792万円です。ただ、そのうちの1億円近くがVドラッグ関係ですので、このVドラッグ関係を除くと3,449万円なんですね。うち工事をどこが請け負っているのかといったら、A建築さんという会社が2,407万円、約7割を請け負っている。果たしてこれは公平な工事ができているのかなあというふうに疑問に思わざるを得ないわけです。やっぱり公平・公正な、市が50%の株式を持っているわけですので、やっぱり行政が扱うものと同等としてやっていかなければいけないというふうに思っています。  さらに、幹部役員の方々が、前任の市長さんや、ある政党の支部に政治資金として寄附を継続的にされています。このA建築さんという方もある政党には寄附をされていますが、そういった形で政治資金として管理をしていると受け取られても仕方がない構造があります。やっぱりこういった不透明なお金の流れというのは是正していかなければいけないと思うんですね。  そこで、取締役として新たに派遣された新副市長、前任の副市長は何もしないことがいいことなんだというような答弁を前回いただきましたが、それではいけないと思いますので、ぜひ新副市長の指導力を発揮していただきたいと思います。決意のほどを述べていただけますでしょうか。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  小澤副市長。    〔副市長 小澤君登壇〕 ○副市長(小澤正司君) それでは、お答えをいたしたいと思います。
     まず、決意表明をしろということですので、当然、物は言わさせていただきます。そもそも私が言うまでもなく、犬山まちづくり株式会社というのは、今でこそにぎわっておりますが、本町通りを中心にした、これが設立されたころには非常にシャッター通りが多い状況だったんです。それを何とかてこ入れするにはどうしたらいいかという中から、市の補助金をただ注ぎ込むだけではだめだろうと。そのためには第三セクターという手法を持ってその解決していこうという形で生まれたものであり、おっしゃるとおり、非常に当時苦労しながら、空き店舗を1軒1軒発掘をしたものであります。  ただし、株式会社という形をとっている以上、実は建物は所有者です。でも、そのまま使えなかったんです。ですから、大規模な工事をして、それから空き店舗の方に、大枠の箱を用意したんですね。その中の箱については、その使われる店舗の方がさらに改修をしていたわけですが、その大枠工事の中は当然1,000万円とか、そういった資金を一時的に投入せざるを得ないと。株式会社という手法であれば、それは金融機関からの融資ということをしているわけです。それを、じゃあ、10カ年という形でスキームとしては、それを回収しなければ株式会社としては成り立たないということで、賃料の設定もそういった方向で基本的には考えて進めてきたということであります。  ですから、基本的にはその中でスキームをしてきたわけですから、全て不当に高いとか、そういったものではなく、基本的にはそうした資金が回収をして、なおかつ新たな市のほうが株式会社のほうに補助金等を投入しなくても済むような仕組みの中で回してきたと、そのようにまずご理解をいただきたいと思いますし、それから、工事についても、基本的には入札という手法となっております。その結果、特定の会社がとってるのではないかということですが、それは結果だというふうにご理解をいただきたいなと私どもは思っておりますが、ただ、ここで問題なのは、この犬山まちづくり株式会社の第三セクターにおける市の出資比率が私はポイントかと思っております。すなわち50%出資であります。第三セクターに対しての公共からの出資というのは、そのものによって比率は私は違うんだろうと思っておりますし、目的によっても違うだろうと。50%出資ということは、簡単に言いますと犬山市が実質その会社の支配権を持っているということにもなります。50%出資しているということは、基本的には公益性を重視しているから50%だと私は理解しておりますので、ただいま議員のほうからいろんなご指摘は受けました。だから、それに対して不透明ではないかというとこについて、きちんとした透明性をどう確保していくかということは、当然50%の公益性がある株式会社ですから、私は当然だと思いますし、今後そのようには私自身も発言し、なおかつ是正をさせていただきます。きちんとわかるようにさせていただきたいと思います。  駅西のVドラッグ関連について、賃料が不当にどうなんだということについても、私自身が取締役としてその内容を精査した上で、そうであれば当然のように50%出資の株主でございますので、意見を申し上げてまいりたいと、そのように思っておりますので、私はこの犬山まちづくり株式会社が今までやってきたその実績、そして役員の皆さんのご努力に対しては、大変な敬服をしております。ただ、今、犬山まちづくり株式会社も、ある意味ではこの城下町がこれだけにぎわってくると、一つの転換期を迎えてきているのではないかと、そういった思いもありますので、その中でさらなる城下町の活性化に向けて犬山まちづくり株式会社をどのようにしていくかということを、役員の皆さんとともに協議し、方向を定めていきたいと、そのように思っておりますので、よろしくお願いいたします。 ○議長(堀江正栄君) 久世議員。 ○9番(久世高裕君) 1点、再質問をしたいと思います。  今おっしゃられたことは、ほとんどは納得できます。ただ、細かいところで言うと、例えば大規模な工事をしなければいけない。そのために改修しなければいけないということはよくわかるんです。そのためにテナント料は高くなってしまうということなんですけども、ただ、例えば酒まつりですけども、これは僕は一番クレームというか不満を聞くのは、犬山まちづくり株式会社のテナントの方からなんですね。まちに入っている犬山まちづくり株式会社さんのテナントの方がなぜそれで不満を言うのかということなんですけども、酒まつりをやるときに売り上げが落ちるそうです。結局イベントでよその方がどんと出店をしてきて、そこでブースを開いて、お祭りですよというために、ふだん来ている観光客の方がそこで消費をする。結果としてまちの店には来ないということで、テナントの方々も、なぜ僕たちは高いテナント料を払ってこんな仕打ちを受けなければいけないんだというようなことを再三言われていたんですね。  そういったところで、テナントさんのためになるイベントを会社としてやっていれば、こんなことにはならなかったと思います。ですから、スキームとしてはよくわかるんですけども、はっきり言って経営が破綻に近いというような状況というふうに見えます。そのためにいろいろと取り繕ってきたんですけども、やっぱり根幹の事業がしっかりしていないがために、どんどんおかしなところが今出てきているというような状態ですので、やっぱりこれはどこかの段階ですぱっと絶たないといけないなというふうに思っております。  再質問としてお聞きしたいのは、先ほど意見を申し上げるということでした。私としては不十分だというふうに思います。もし、その意見、市の意向というものが通らないようであれば、取締役は全て市の意向でかえる、代表の方も取締役の方の意向に沿った互選というふうになりますので、そういった強い覚悟で取締役を全てかえても、そういった市の意向を働かせていく意向があるかどうか、お尋ねをしたいと思います。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  小澤副市長。    〔副市長 小澤君登壇〕 ○副市長(小澤正司君) それでは、お答えいたします。  まず、そのような状態になることは現実的にはあり得ないというふうに思っております。それは、犬山まちづくり株式会社の役員の皆様というのは、基本的には手弁当に近いボランティアでやっている方が多ございます。ですから、自分の利益のためにやっているというふうに私は思っておりません。ですから、当然皆さんも公益というものを考えて行動していただけると判断していけると思っておりませんので、そのような事態は起こらないというふうに私は確信しております。  ただ、法律上の解釈で言えば、50%の株主は、当然、その権限を有していると、そのように答えさせていただきます。 ○議長(堀江正栄君) 久世議員。 ○9番(久世高裕君) ありがとうございます。私も役員の方々、本当にみんないい人ばっかり、代表の方も本当にいい人ばっかりだと思うんですけども、僕は世の中で一番怖いと思っているのは、善意の暴走なんですね。よかれと思っていることというのはとめられないんですよ。だから、悪意でやっていることというのは、後ろめたいんでとまるんですけども、善意でやっていることというのはとまらないんで、それが例えば誰かを犠牲にしているようなことでも、いや、いいことをやっているんだからしょうがないじゃないかというふうにどんどん進んでいってしまうというようなことなので、それをやっぱり誰かが悪役になってでもとめていかなければいけない側面もあると思うんですね。  出資比率に関しても、50%の権限を持っているだけではなくて、権限の背景には責任というものも伴いますので、これがほかの株主の方々がどれだけ、問題だろう、問題だろうと言っても、市が動かなければ変えることができないわけです。ですから、責任というのは本当に重く受けとめていただきたいなということを指摘させていただきます。  5件目の質問に移ります。木曽川緑地グラウンドについてですが、現在は今8時30分から使用できる状況です。ですが、実態としてはその前の時間から早朝ソフトボールなどで使用がされております。これが今まではどうも調整がうまくいっていたようで、どうもソフトボール関係の重鎮の重量系の議員の方々もいらっしゃったということで、うまく話し合いができていたようなんですが、最近、8時半以降から使われる方の準備ということで、早朝からソフトボールをやっていたり、いろいろやっている方々と、ちょっとしたなかなか話の難しいようなことが起きているということを聞きました。実態に合わせてしっかりと、6時ということであれば、その時間内に準備と片づけは全部終えるというようなことで、うまく調整が図れないかなと。8時半から使う方も、8時半から準備を始めてくださいと。それまでの時間は使っておられる方がいますので、片づけはその時間までに終えていただいて、8時半できっちりやりましょうというようなことにできないかなというふうに思いますが、当局としてはどういうふうにルール整備を図っていくということに対して見解をお持ちでしょうか、お尋ねをいたします。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  武内教育部長。    〔教育部長 武内君登壇〕 ○教育部長(武内昭達君) ご質問にお答えをします。  木曽川犬山緑地につきましては、野球場が2面、多目的広場、テニスコートのほか、遊歩道や子ども広場を有した施設として日々の管理運営を行い、市民の皆様をはじめ多くの方々に利用いただいております。  この施設の利用方法は、大きくは一般的な公園として利用する方法と、施設の一部を時間を限定して専用利用する方法の2種類の利用形態があります。早朝ソフトボールの利用につきましては、当該施設の専用利用の開始時間前までのご利用でありますが、午前8時30分以前での利用は、管理人の常駐する時間帯ではないことから、一般的な公園での利用形態として認識をしているところでございます。  こうした状況の中、議員よりいただいた午前8時30分以前での時間枠を拡大すべきではないかとのご質問につきましては、当然のことながら午前8時30分より利用許可を受けた専用利用者と、一般的な公園利用の早朝ソフトボール利用者との間で、まずは午前8時30分という時間区分での調整が不可欠であるというふうに考えております。  専用利用時間枠を拡大することが、利用者の施設利用環境をよくしていくことができるとするのであれば、現在配置する管理人の常駐時間の延長による人件費の追加負担も想定しながら、対応を図るべきであるとも考えております。  今後、利用者の実態を改めて調査しまして、時間枠を拡大すべきか否かの検討をしていきたいと考えております。 ○議長(堀江正栄君) 9番 久世高裕議員の質問は終わりました。  お諮りいたします。午前中の会議はこれをもって打ち切り、午後1時まで休憩したいと思います。これにご異議ございませんか。    〔「異議なし」の声起こる〕 ○議長(堀江正栄君) 異議なしと認め、さよう決しました。  午後1時まで休憩をいたします。                午前11時57分 休憩                 再     開                午後1時00分 開議 ○議長(堀江正栄君) 休憩前に引き続き、本会議を再開いたします。  一般質問を続行いたします。  議員各位に申し上げます。7番、鈴木伸太郎議員から、一般質問に関連する資料を配付する旨、申し出がありましたので、これを許可いたしました。  7番 鈴木伸太郎議員。 ○7番(鈴木伸太郎君) 7番、鈴木伸太郎でございます。議長にお許しをいただきましたので、通告どおり一般質問をさせていただきます。  1点目、市道富岡荒井線についてお伺いいたします。  この市道富岡荒井線は、ここ数年で徐々に羽黒のほうから楽田のほうへ、南のほうへ延びてまいりました。地元の関係者、それから当局の皆様には本当に感謝申し上げますが、ご存じのようにまだまだ完成までには文字どおり道半ばというような状況で、そういう意味で、またなおこれから一層の努力をお願い申し上げるものでございます。  2年前の4月に、この富岡荒井線が羽黒のほうからずうっと楽田のほうまで南のほうへ延びてきて、県道善師野西北野線と交差をすることになりました。町名で言えば楽田原と長塚のちょうど境のところにローマ字でXのような形で交差点ができたんですけれども、その道路の開通の喜びとか、楽田東部の人たちの利便性の向上とは裏腹に、物すごい危険だねということ、もう本当に皆さんたくさんの人が指摘をしてまいりました。私も何度も、私以外の議員の方々も地元からもいろんな要望が出てまいりまして、路面のカラー舗装とかカーブミラーの調整とか交差点内の照明の調整とか、注意看板の設置、一時停止の規制など、少しずつですが、対策はとってもらってきておりますが、もちろんこれもまだまだ十分な対応だとは誰もが思っておりません。  根本的にこの交差点、2車線の市道、こちらのほうが一旦停止になっていて、1車線の道路、県道になるんですけども、こちらのほうが狭いけれども、県道のほうが優先となっているということが一番大きな問題になっているんじゃないかと誰もが思っているわけです。単刀直入に、この広い道路を優先道路にすべきだと考える次第でございます。お考えをお聞かせください。 ○議長(堀江正栄君) 暫時休憩します。                午後1時03分 休憩                 再     開                午後1時04分 開議 ○議長(堀江正栄君) 休憩前に引き続き、本会議を再開いたします。  答弁を求めます。  尾関生活環境部長兼防災監。    〔生活環境部長兼防災監 尾関君登壇〕 ○生活環境部長兼防災監(尾関敏伸君) ご質問にお答えします。  交通安全をつかさどる部署から一時停止のつけかえについてお答えをします。  今回、議員からのご提案の内容について犬山警察署に確認したところ、本交差点の交通量の現状について、先月市が実施した交通量調査の結果を見せていただいたところ、市道富岡荒井線の交通量が、供用開始当初に比べ増加していることがわかりました。そこで、仮に交通量がふえてきた市道側を優先道路に変更し、一時停止を市道側から県道側につけかえた場合の問題点として、停止車両の増加が予想される県道善師野西北野線は、道路幅員も狭く、カーブとなっているため、安全で円滑なすれ違い通行が可能かどうか十分検証する必要があると考えています。今後は本件について、メリット・デメリットを精査し、市や県と調整した上、地域住民の意見をお聞きしながら総合的に判断していきたいとのことでした。  市としても、本交差点の状況を注視し、警察や県と連携するとともに、地域の方々のご意見を伺いながら、安全で円滑な交通環境の実現に向け、鋭意取り組んでまいります。  以上です。 ○議長(堀江正栄君) 鈴木議員。 ○7番(鈴木伸太郎君) ありがとうございました。交通量調査をしていただいて、交通量が大分以前に比べて変化してきているということでした。私たち、あのエリアに住む人間からすると、その県道というのが小さいころからのずうっと主要な道路でございまして、生活圏もその県道に沿ってずっと、私の住む追分、楽田原、長塚、朝日のほうへと、そういうふうに生活圏とか人の交流もありました。仮に優先道路が変わるとなれば、そういう人の交流とか、それから横断歩道の位置によっては、人の往来とかいうことにも大きく影響が出てくるという問題もやっぱりあると思いますので、私も頑張って努力してまいりますので、地元の方々と、それから当局とベストの方向を目指して頑張っていただくようにお願いをしたいと思います。  それで、要旨2のほうに移りますけれども、都市計画道路蝉屋長塚線について合わせてお伺いいたします。  過去に私と市橋議員が、この交差点、富岡荒井線と善師野西北野線の危ない交差点に接続する都市計画道路蝉屋長塚線というのがあるんですけれども、これは蝉屋のちょうど旧41号線と蝉屋の交差点、三差路、今T字路になってますが、そこから東のほうへ、小牧線を越えて、その該当する交差点に来る道路なんですけれども、この道路の建設を求めたことがございましたが、当局の見解としては、この道路については計画があるけれども、建設の予定はないと、おおむねこういう答えでした。今回問題にする交差点ですけれども、じゃあ、この交差点、いつ安全、例えば信号がついたり、歩道がついたりとか、いつ完成するのかということになると、その蝉屋長塚線が富岡荒井線と善師野西北野線の交差点に接続したときに完成するんだよということだそうです。簡単に言うと、蝉屋長塚線ができなければ、その交差点は安全にはできない。でも、その蝉屋長塚線はつくる予定が今のところないということで、これ私もよく地元で聞かれるんですけど、そういうことを苦し紛れに説明をしているんですが、説明している私自身も納得いかんなと思いつつ、苦しい答弁を地元の人にしておる次第でございます。  もちろんこの蝉屋長塚線は、私たちにとっては本当に重要な道路だと思います。市のほうとしての優先順位は低いかもしれませんが、この道路が仮にできれば、楽田の東部、北部の渋滞の緩和、それから同じ楽田北部、東部、羽黒南部もそうかもしれません。防災の問題とか緊急車両の問題とか、そういうことが大きく改善されます。それから、高根洞の工業団地に出入りするトラックの通行の問題、こういうことにも大きく寄与する、本当に経済的な損失の軽減とか、安心・安全の暮らしの確保とかいう意味では、本当に必要な道路だとは思っておりますけれども、つくる予定がないということなので、交差点のほうに話を戻しますけれども、じゃあ、順番変えて、とりあえず交差点を何とかしてくれんかということを考える次第でございます。もちろん蝉屋長塚線はつくってもらわなきゃ困るんです。ところがつくる予定がないのであれば、ちょっと計画を変えて、交差点でも先にやってくれんかということをお伺いいたします。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  鈴木都市整備部長。    〔都市整備部長 鈴木君登壇〕 ○都市整備部長(鈴木茂樹君) ご質問にお答えします。  都市計画道路蝉屋長塚線は、県道春日井各務原線の蝉屋交差点から富岡荒井線までの630メートルの区間で、名鉄小牧線を立体交差する都市計画道路で、昭和46年に都市計画決定されております。都市計画道路の整備については、現在、富岡荒井線及び犬山富士線を最優先路線として進めていること、また、鉄道を高架する道路ということで、多くの事業費を要することなどから、本路線の事業着手には至ってないのが現状であります。  今、議員が申されましたように、蝉屋長塚線がなかなかできないということであれば、交差点の対策を何とかしたらどうだというご質問ですので、どちらにいたしましても、市道富岡荒井線と県道善師野西北野線の交差点の安全対策については、市としても重要な課題と認識しております。引き続き公安委員会とも関係課とも連携をとりながら、検討を進めてまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。 ○議長(堀江正栄君) 鈴木議員。 ○7番(鈴木伸太郎君) 当局のお立場も理解するというか、そういうふうに答えざるを得ない、ある意味予想どおりの答えでした。私も4年間、今まで議員をさせていただいて、なかなか我々の要望に対してやっぱり規則があるんで、なかなか高いハードルを越えなければいけない皆様方の辛いお立場というのも理解しとるつもりではございますが、やっぱり私たち市民が安心・安全に暮らせることというのを第一優先に考えていただいた場合に、ルールが先か私たちの暮らしが先かということは考えていただきたいなと思っております。  一つの例を挙げますと、長野県の川上村という村があるんですが、群馬県と山梨県との境で、レタスとか高原野菜が盛んにつくられている村ですけれども、そこの村長さんは、行政マンは犯罪以外は何でもできるとおっしゃってました。確か図書館が24時間開館してるんですね。夜間は無人なんだけど、特に本がなくなるわけでもなくみたいな、あとコミュニティバスも何か工夫されて、スクールバスと一緒にしちゃったみたいな、やっぱり何かやれば何でもできるというような村もあるんで、犬山市も一生懸命そういうところを頭をひねっていただいて、やっていただきたいと思います。ちょっと話がずれてしまいましたけれども、よろしくお願いいたします。  2件目、地域包括支援センターサブセンターについてお伺いいたします。  昨日の上村議員の質問で、地域包括ケアシステムの今後の大きな流れをつかませていただきました。大変参考になりました。私からは、その拠点となる地域包括支援センターのサブセンターの運用についてお伺いいたします。  平成26年11月の定例会で、犬山市指定介護予防支援等の事業に関する議案がございましたが、こちらのほうで質疑で、私はサブセンターの運営に関して公平性、中立性の担保、それからサービス利用希望者がわかりやすい説明や案内、それから利益収受に対してのチェックなどを確認させていただきました。その後、改善された点があればお聞かせください。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  松山健康福祉部長。    〔健康福祉部長 松山君登壇〕 ○健康福祉部長(松山勝美君) ご質問にお答えします。  犬山市地域包括支援センターの事業の人員に関する基準に定める条例を昨年11月に制定をいたしまして、本年4月から運用をしているところでございます。サブセンターの公平性、中立性の確保につきましては、条例にも規定をし、継続して担当職員に意識づけを行っています。  昨年11月のサブセンター連絡会議におきまして、市の職員と同じ身分で活動をすること、サービス利用につきましては、市作成の事業所マップ等を参考に、利用者みずからが事業所を選択できること、サービスの利用開始時には必ず説明をし、固有のサービス事業者に偏らないように再度注意を促したところでございます。加えまして、電話でサブセンターに問い合わせをしていただく際にも、事業所名ではなく、あんしん相談センターである旨を応答するよう指示をいたしました。  なお、昨年12月には5地区のサブセンターを訪問し、包括支援センター関係の書類の点検を実施したところ、適正に運用されていることを確認をしております。  また、条例に従いまして、包括支援センター関係の書類は、保存期間を2年から5年に延長するよう指示をしております。今後も毎月の連絡会でサブセンター職員としての公平性、中立性についても定期的に注意喚起を行うとともに、介護予防プランの外注化を進め、サービス提供事業者が偏らないように努めてまいります。 ○議長(堀江正栄君) 鈴木議員。 ○7番(鈴木伸太郎君) いろいろ改善を図っていただいていることがわかりました。ありがとうございます。再質問させていただきます。  同じ議案質疑の中で、地域包括支援センターの運営に関して、直営と委託の違い、それからサブセンター方式とブランチ方式の違いなど、当市の方式についての疑問点も確認させていただきました。あれから半年たっておりますけれども、その後、検討された結果をお聞かせください。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  松山健康福祉部長。    〔健康福祉部長 松山君登壇〕 ○健康福祉部長(松山勝美君) 再質問にお答えします。  サブセンター方式は、本センターである市とサブセンターである支所を合わせて、全体で条例に規定した人員基準を満たし、本センターが各種業務を統括しながら、本所と支所が同じ機能を果たす必要があります。今までは困難事例のほか、通常の相談案件につきましても、本センターで対応することが多くありました。4月からはサブセンター方式の利点でございますけれども、ワンストップでの相談業務に対応するよう、役割確認をしています。  サブセンターには社会福祉士、保健師、主任ケアマネジャーの3職種を配置することにより、各サブセンターでの相談体制を整え、地域の高齢者の生活支援の充実を目指しています。このことによりまして、各サブセンターの体制と機能を強化し、地域住民の身近な相談窓口として支援を充実させることができると考えています。 ○議長(堀江正栄君) 鈴木議員。 ○7番(鈴木伸太郎君) この4月からサブセンターでワンストップで相談に対応していただいているとのことでした。相談の案件が本センターのほうにまでわざわざ来ずに、それぞれの地域で完結するという流れはわかりました。この地域包括ケアシステムの大きな変わっていく流れの中で、より地域に密着していっているなという感じがいたします。きのうの上村議員の質問も含め、大変よく理解いたしました。
     しかし、まだすっきりしない点があります。この本センターとサブセンターとの関係です。先ほどの答弁にもありました。各サブセンターの職員の方々、それぞれの事業所の職員でありながら、答弁によると、市の職員と同じ身分で活動するという状態とか、ほかにも現状の設置体制とか設置形態にはちょっとクリアにならないグレーなところが感じるなあと思うわけです。私からの視点ですと、このように変わってきたのであれば、これは直営ではなくて、近隣の市町がやっているような委託の形態にもうなっているんじゃないかと思うんです。  再々質問ですけれども、現状の本センターとサブセンターという犬山市独特の体制、制度を近隣市町同様、もう本センターをなくしてしまって、各地区の事業所に委託する体制ですね、委託の体制に変えることを提案させていただきます。お考えをお聞かせください。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  松山健康福祉部長。    〔健康福祉部長 松山君登壇〕 ○健康福祉部長(松山勝美君) 再々質問にお答えをいたします。  現時点での見込みといたしまして、平成31年には市の後期高齢者と前期高齢者の人口が逆転をし、高齢化の質が変わってくるものと推定をしています。加えまして、今回の法改正で市町村事業が大幅に拡大し、今のままでは本来市が行うべき事業や困難形成への対応がおろそかになることが危惧をされます。そのため、ご指摘いただいた地域包括支援センターの委託化については、意欲ある民間事業所があれば、そこを活用することも選択肢の一つと捉えています。  委託化の件につきましては、既に調査研究に着手していますが、ご質問の趣旨を踏まえて、犬山市高齢者保健福祉事業推進委員会をはじめ、関係者、関係各機関との協議を進め、実施の適否について判断したいと考えています。 ○議長(堀江正栄君) 鈴木議員。 ○7番(鈴木伸太郎君) 既に着手していただいて、いろんなところと協議をして検討していただいているということがよくわかりました。ありがとうございます。現在のシステムで見え隠れする課題が解決されていくことを望みます。最終的には高齢の方々がそれぞれの地域の中で役割を持ったり生きがいを持ったり、地域の人たちとのつながりを持ったりして、効率的でコンパクトな福祉サービスが提供されていく地域が掲示されていくことを目指していっていただきたいと思います。合わせて、そのサブセンターが広く地域に認知され、開放されて、地域のいろんな事業所が協力しあって、全体のサービスが向上していくようになっていくよう望みます。  3件目の質問に移ります。総合戦略についてです。  平成27年2月議会において、多くの議員が今年度実施の地方創生について質疑をいたしました。今議会でも昨日もこの件について質問が出ております。平成27年の2月議会に戻りますけれども、その総務委員会の中で地方版総合戦略の策定の委託について活発な議論がなされて、その中で委託については丸投げとせず、全市的に知恵を出す。県境という当市の地勢や市勢を勘案した調査ができる取引先とすること。総合戦略策定委員会のメンバー構成、策定委員の役割、それからICTツールを活用した意見聴取等々が課題として上げられました。当然これを考えていただいて、今、動いていただいていると思っておりますが、これは一応戦略ですよね。戦略というと、強い部分と弱い部分を把握して、課題とか問題を抽出して解決に向けた対策を考えるものだと私は捉えております。  じゃあ、犬山市の課題とか問題なんですけれども、これって今に始まったことじゃなくて、過去にも総合計画とかつくる際に、SWOT分析とかして、あらかた当市の課題、問題、それから、じゃあ、どうするのかみたいなところは、指針は把握されているはずだと思うんです。それらを今回の総合戦略にどう反映されていくおつもりかをお伺いいたします。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  堀場企画財政部長。    〔企画財政部長 堀場君登壇〕 ○企画財政部長(堀場秀樹君) ご質問にお答えをさせていただきます。  第5次総合計画におけるいわゆる課題の検討につきましては、市内在住の市民4,000人を対象といたしました意識調査の実施などをはじめ、いわゆる社会環境の変化をプラス要因とマイナス要因に分けて捉えた外部環境要因と、当市の強みと弱みを評価した内部環境要因をそれぞれ掛け合わせて成長戦略、改善戦略、改革戦略、回避戦略の4つの戦略分野に分類をして取り組みを検討いたしましたSWOT分析により課題を整理をいたしております。  この分析で導き出されました当市の主要課題につきましては、人口減少・少子高齢化社会への対応、自主・自立に向けた地域活性化への取り組み、毎日の暮らしにおける安全・安心の確保、心の豊かさや生活の質の重視の4つが挙げられております。  特に今回の総合戦略における課題と合致する人口減少・少子高齢化社会への対応につきましては、安心して子どもを産み、育てるための総合的な少子化対策や、子どもからお年寄りまでが安心して暮らせる地域で支え合いの充実などが必要であるというふうに捉えております。  また、地域活性化への取り組みの視点では、市民サービスを維持していくために、安定した財政基盤の確立が必要であり、町の活性化やにぎわいの創出につながる産業振興を促進することで、いわゆる定住人口の増加につなげていく必要があるというふうにも分析をしております。  一方で、第5次総合計画における平成26年10月1日の人口の推計値につきましては、7万5,686人であるのに対しまして、実績値では7万4,859人であり、推計を上回るペースで人口減少が進行している状況でございます。  こうした中で、総合戦略の検討に当たりましては、これまでの課題分析に係る議論を踏まえつつ、国から提供されております地域経済分析システム等によるデータなどを活用し、人口動向だけでなく、小売店などの民間利便施設や住宅需要などの動向、財政への影響など、多角的な視点での詳細な分析を行ってまいりたいというふうに考えております。  こうした綿密な分析を進めるとともに、市民アンケートやワークショップなどにより、市民意見を集約いたしまして、現状と課題を的確に捉え、具体的な施策と実効性を担保する目標指標を総合戦略に位置づけてまいりたい、このように考えております。 ○議長(堀江正栄君) 鈴木議員。 ○7番(鈴木伸太郎君) 主要課題として人口減少、地域の活性化、安心・安全、心の豊かさや生活の質の重視、おおむねそういうところだと思います。それに対していろいろ総合戦略で取り組んでいただくということだったと思いますが、なぜ過去のSWOT分析をわざわざ今持ち出したかといいますと、もうこれ取り組んでいていいんじゃないかと思うんです。多分、そんなにテーマは変わってこないと思うんで。ちょっと話がずれるかもしれないんですけれども、私も4年間、いろんな協議会とか検討会みたいなところを傍聴してたりとかするんですけれども、結構、その会議の前置きが長かったり、本題に入るまでに何かずうっと長いんですよね、会議が。もう問題がわかっているんだったら、もう事前にこれこれこれについて話しするから自分で考えてきてねみたいな、ぱんと集まって議論を活発に交わして、またその課題を持ち帰って次につなげるみたいなふうにしていくぐらいのスピードでやっていかないと、今年度末までに果たしてちゃんとしっかりとした議論ができていくのかなというところがちょっと懸念するものですから、それも含めて過去の課題がもうあらかたわかっているのであれば、もうそれをある程度内部で練っといて、きのうの話がありました6月頭にあった立ち上がった会議体のほうに上げていくみたいな、そんなぐらいのスケジュールでやっていただきたいなということを申し上げたかったもんですから、過去の課題は何なのかということをお話をさせていただきました。  私個人としては、これ私個人の考えなんで、いや、そうじゃないだろうと思われる方もいらっしゃると思うんですが、今回重点的に課題として取り上げていくテーマ、人口の問題、高齢化の問題、産業、産業といっても農・商・工ありますが、私は特に農業と農地をどうするかということ、それから福祉ですね、福祉は先ほど高齢化がありましたけども、それ以外でも子育てとか、午前中の山田議員の話にもありましたけども、社会教育とか地域づくりみたいなところなのかなあと感じています。切り口は違いますが、それほど先ほどの企画財政部長の話とはずれていかないと感じております。登山道は違うかもしれないけれども、目指す頂点はそんなに変わらないだろうなと感じました。  今回の戦略策定については、市民アンケートとかワークショップ形式もあるということなんで、今までとは違ってアクティブに動いていくのかなという期待も感じております。今手持ちの情報を早めに開示していただいて、活発な議論が展開されていくことを望むものでございます。  さて、戦略という言葉、これ軍事用語なんですけれども、数年前までは都市間競争みたいな、よその町に負けずに、うちはこれをやるみたいな、いうような感じで町の個性を出していくというような自治間競争みたいな感じが強かったと思います。最近で言うと、サミットの誘致とかオリンピックの開催会場をどこにするかみたいな、そういうのが多分、ちょっと前までの都市間競争だったと私は感じております。  それが人口減少とか高齢化とかファシリティマネジメントの問題とか財政難とか、全国の自治体が同じような課題に直面してきた昨今では、それを競って争うという「競争」から、共にとか、協力するの協の字を使って、創造、つくるですね、という、そういう意味とか漢字を使った「協創」に変化してきているのは、皆さんご存じだと思います。今回、その総合戦略を策定するに当たり、そのあたりも十分考慮していただくとは思っております。  再質問ですけれども、提案なんですが、自治体間で水平的、相互補完的な広域連携についてできないかお伺いをします。  監査とか公平委員会とか大型の箱物とか、徴税とか公共交通とか、ほかにもいろいろありますけれども、広域連携で運用できる行政サービスはたくさんあるなと、私も4年間、議会から皆さんのお仕事を見て、思いました。こういうことを本格的に考えていく必要がある時代になってきたなと感じています。市長も議員時代に自治体クラウドを協働でやったらどうだという提案をされたこともありましたが、本当にそれを本格的に考えていく時代に来ていると思います。  福岡市は、近隣の太宰府市とか大野城市とか、あそこら辺のまちと広域連携を総合計画のほうに取り入れているんですね。福岡市はこの辺でいったら名古屋市に当たるんですが、その近隣の衛星的な都市間が、また都市間同士で横つながりをしていくという総合計画を福岡市が中心になってやっているようなことをこちらのほうでも取り入れられないかなと思うんです。  広域連携なんで、従来の協議会とか一部事務組合とか、そういうのとは違います。協議会というのも当市にもありますけれども、なかなか実績を残せないなと、いろいろ見て思いました。一部事務組合というのもありますけれども、これも一つのことを決めるのに物すごい時間がかかるなというふうに感じました。共同設置なんていうのもあると思うんですけれども、これもそれぞれの所在する自治体に負担がかかるんだろうなという思いを、そんなようなことを肌で感じました。合併なんていうのは、今はちょっとあり得ないんで、もうちょっと簡単に連携を取り合ってメリットが出せるというところの広域連携ですね、こういうことをやっていく時代だと思います。  当市のある名古屋市近郊、この尾張部ですね、全国的に見たらまだまだかなり力強い自治体運営をしている市町村がメジロ押しだと感じております。私も研修とかで全国の議員とか職員の方々と情報交換するんですけれども、本当にいろんな地域の人たちからすると、この尾張部の自治体というだけで、「やあ、いいね」ってよく言われます。そういう同規模同水準の強い自治体間で、お互いが強い力があるうちに水平的、補完的な連携をとっていくべきだと考えるわけでございます。そこら辺についてのお考えをお聞かせください。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  堀場企画財政部長。    〔企画財政部長 堀場君登壇〕 ○企画財政部長(堀場秀樹君) 再質問にお答えをさせていただきます。  議員からご指摘をいただきました広域連携の視点につきましては、持続可能な行財政運営を行う上で重要な視点、このようには認識をしております。今回の総合戦略の策定に当たって、国からは地域の実情に合った講ずべき施策の方向性として、既存ストックの活用や地域サービスの維持を図るための地域間連携を推進する視点、こういったものが示されております。  当市における広域行政につきましては、例えば消防通信指令業務とデジタル無線を近隣6消防本部で共同化する、いわゆる消防通信指令業務の広域化などの取り組みを現在進めております。また、今後の施策の展開におきましては、例えば広域観光や木曽川流域を生かしたまちづくりなど、地域間競争から地域間協働への転換という視点が大切であるというふうには考えております。  こうした観点からも、総合戦略を策定する上におきましては、市民の生活圏の拡大や市民ニーズの多様化などに対応した、いわゆる効率的な市民サービスの提供が必要となると思っております。したがいまして、近隣市町とも緊密な情報交換を行いまして、地域の実情に合った弾力的な連携を推進していくことによりまして、市民サービスの向上や公共サービスの効率化、こういったものにつなげていくという視点を持って、総合戦略の検討を進めてまいりたい、このように考えております。 ○議長(堀江正栄君) 山田市長。    〔市長 山田君登壇〕 ○市長(山田拓郎君) 鈴木議員のご質問に対して、私からもご答弁させていただきます。  鈴木議員が今、競争のことについて競って争う競争だけじゃなくて、協力して創出するというようなこともご指摘がありましたが、実は私も最近、いろいろ来賓で挨拶する機会があるんですが、やたらそのフレーズを僕は使わせていただいているんですね。それは気持ちとしては全く同じ気持ちです。ですから、自治体間が競って争うだけではなくて、お互いが協力して、新しい価値を創造していくということが、むしろこれから重要になってくるんではないかなと。それは、業務を何かの部分で協働してやるということもさることながら、今も少しありました、例えば観光だとか産業振興だとか、そういった部分においても多分にいろんな価値の創造というのができるんではないかというように思っておりますので、今回のご指摘も踏まえて、ぜひそういった視点を持ってこれからの自治体運営というものも考えていきたいというふうに思っております。  それから、もう一方で、競って争う競争なんですけれども、そうは言っても、そういった好むと好まざるとにかかわらず、自治体間競争というのがどんどん進んできている現状もあるわけなんですね。その中で、どうしても競って争う部分に巻き込まれざるを得ない場合も出てくるわけなんです。よく議会の議論でも、よその町はこういうサービスがあってとか、そういうことも出るわけなんですけれども、そういった行政サービスの水準であるとか、そういったものはどうしてもそういった視点で議論になっていくケースもございます。そういったものも全く無視もできない部分もございますので、犬山市にとってどういったサービス展開が重要なのかということは、やはり犬山市の実情に応じて、そこも見ていく必要があるだろうというふうに思っております。  それから、競って争う競争というのも、何も消耗戦の土俵に同じそこで勝負する必要もないわけなんです。犬山市の特徴は、やはり犬山市らしさというのがよその自治体よりもはっきりしている点もありますので、ナンバーワンを競って競争するんではなくて、オンリーワンで勝負しながら、その競争の土俵でも戦っていくということも、表現がいいかどうかはわかりませんが、そういったことも展開としてはできるんではないかなあと思っておりますので、繰り返しになりますが、競って争う競争、それから協力して新しい価値を創造していく協創、この両面の視点を持ってしっかりまた自治体運営をしていけたらと思っておりますので、よろしくお願いします。 ○議長(堀江正栄君) 鈴木議員。 ○7番(鈴木伸太郎君) ありがとうございました。夢を語る私よりも、やっぱり現実的な現場の市長のお言葉、思いなどを持って捉えさせていただきました。観光で広域連携という話がありましたけど、何年か前に自治体間で、このエリアで観光で広域連携してもらえないかということを、この場で確か質問して、それ以外で、それだからじゃないとは思うんですが、近隣で広域連携、観光で観光協会が連携をやっているんでしょうかね、今、それがどういうふうに動いているのか、今ちょっとわからないんですけれども、小牧市もすごい今、財政力豊かな小牧市が観光に力を入れ始めたと。小牧市は多分、犬山市の知名度を活用したいと思っているに違いないと思います。犬山市は小牧市の財政力を活用するといいんじゃないかなと思ったりもするんですが、そういう意味も含めて、協力、協創をしていただければと思います。よろしくお願いします。  要旨2の人口問題について伺います。  当市の年代別の人口の推移をお伺いいたします。  子ども世代、これがいつごろから減っているのか。それから、生産年齢世代、これがいつごろから減っているのか。出生世代がいつごろから減っているのか。もう一つ、今度は高齢者の方々のピークはいつごろなのか。以上4点、お伺いいたします。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  堀場企画財政部長。    〔企画財政部長 堀場君登壇〕 ○企画財政部長(堀場秀樹君) ご質問にお答えをさせていただきます。  まず、年齢別で見た人口の推移につきまして、初めに子ども世代としてご質問をいただきました、いわゆる14歳以下の年少人口の動向についてご説明をさせていただきます。年少人口は、昭和55年の1万6,703人がピークであり、その後減少を続け、平成12年に1万101人となった後、平成17年から平成22年にかけて、現在は緩やかに増加しているという状況でございます。  次に、15歳から64歳までの生産年齢人口につきましては、平成7年の5万1,681人をピークといたしまして、その後、減少し、前回調査の平成22年時点では4万6,673人となり、ピーク時に対して約5,000人減少しております。  また、出生世代としてご質問をいただきました、20歳から39歳までの若い女性の数の推移につきましては、この世代は昨年、日本創生会議人口減少検討分科会にて提示をされております若年女性と呼ばれる世代に該当するかと思っております。この人口減少社会を考察する上で、非常に注目すべき年代であるというふうに考えられております。若年女性の数の推移といたしましては、昭和55年まで上昇をし続け1万397人となり、その後、増減を繰り返した後に、直近の平成22年調査時点では8,791人となっており、ピーク時に比べ1,600人余りの減となっております。  最後に、65歳以上の高齢者人口につきましては、平成22年に1万7,571人であるのに対し、国立社会保障人口問題研究所の推計によれば、平成52年の時点での推計は2万2,386人となっており、今後も増加傾向にあることが予測されております。  これらのデータからは、年少人口及び若年女性人口は、昭和55年をピークに、その後、増減を繰り返しながら、現在は横ばいから減少傾向にあることがわかります。また、生産年齢人口も減少傾向となっております。一方で、高齢者人口はふえており、今後も引き続き増加傾向となるという推計から、いわゆる少子・高齢化が加速していくものと想定をしております。 ○議長(堀江正栄君) 鈴木議員。 ○7番(鈴木伸太郎君) ありがとうございました。年少人口及び若年女性人口、おおむね昭和55年が当初のピーク、35年前だったんですね。ではこれ、今のお話は国勢調査のデータなんで、これはさっさっさと拾えばすぐに拾えたんで、私も昭和55年まではすぐに拾えたんです。それを見れば減っているのはわかるんですけど、問題は、そういう兆しがあったんだということだけれども、人口が減り始めた、大変だというふうに本格的に問題視し出したのがここ数年だという、この30年間、もちろん何もしなかったとは当然言いません。子育て対策とかいろいろしていただいたとは思うんですが、本格的に考え、問題視したのがここ数年だというところのタイムラグにちょっと課題があるんじゃないかと私は思うんです。  実は、このデータを見ていて、また、あることに気づきました。当市の場合、20歳から29歳になると、市外へ転出してしまう市民が多いということです。恐らくこれ18歳で始まっているんだと思います。進学とか就職とか結婚とかで、人生で最もエネルギッシュな世代を市内にとどめておくことができなかったということですね。それが先ほどの子ども世代とか生産年齢世代とか若年女性世代が市外へ出ていってしまうという、これが昭和の時代から続いていたと。これに我々は抜本的なメスを入れてくることができなかったというところが大きな問題だと私は思います。  過去終わったことなんで仕方がないんです。ただこういう問題が見えてきました。そこから見える犬山市の課題は何か、どこに焦点を当てて、どんな戦略でいくのかということです。今までの過去の蓄積も含めて考えをお聞かせください。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  堀場企画財政部長。    〔企画財政部長 堀場君登壇〕 ○企画財政部長(堀場秀樹君) 再質問にお答えをさせていただきます。  議員ご指摘のとおり、20歳から24歳の世代の人口、こちらにつきましては昭和45年から平成17年の間に実施をされました計8回の調査のいずれにおいても減少をしておる状況でございます。加えまして25歳から29歳の世代につきましても、昭和55年の調査以降、前回の平成22年調査まで毎回減少しているという状況でございます。  また、平成17年と平成22年に実施をいたしました直近2回の国勢調査においては、他の世代に比べ25歳から29歳の世代について減少の幅が最も多くなっております。この期間の男女別での人口の変化を確認をさせていただきますと、男は25歳から29歳の世代において減少の幅が最も大きく、女性につきましては20歳から24歳の世代が一番減少しております。いずれにいたしましても、他の世代に比べ20歳代においてこのような減少の傾向が見られるということは、いわゆるこの世代の人口の動きに何らかの特徴があるというふうには思っております。  議員も申されたとおり、推測される主な要因といたしましては、一般的に20歳におきましては就業にかかわる状況の変化があり、こういったことから転出数の増加に対して影響を及ぼしている、こんなようにも考えておりますが、まだまだ詳細な調査や分析は行っておりませんので、明らかではない点があると思っております。  こうした状況を踏まえ、当市におきましては人口減少を喫緊の課題として位置づけ、今後、対策を強化していく必要があるというふうには考えております。今後策定をいたします人口ビジョン及び総合戦略は、まさに人口減少という課題に対して真っ向から取り組んでいくことになろうかと思っております。年少人口や若年女性人口、そして20歳代人口などの減少に対し、現状をしっかりと分析した上で原因をつかみ、課題の克服のためにはどのような施策が効果的なのかを、今後、策定の議論を深める中で探求をしていきたいというふうに考えております。 ○議長(堀江正栄君) 鈴木議員。 ○7番(鈴木伸太郎君) しっかりと調査をしてください。例えば、今、奨学金を利用している学生が多いと伺ってますけど、そういう人たちが犬山市に住んだままとか、あと一回学生で外へ出て、就職で犬山市へ戻ってきたら、そういう人たちには返済を優遇するとか、シティプロモーション、シティセールスなんて言葉はありますけれども、犬山市は大都市に近くて、求人も豊富なんだよと、それなりにね。交通も至便、海や山にも2~3時間でスキーや海水浴にも行ける。観光地、自然も豊か、歴史・文化も豊富みたいなことを、今住んでいる若者にそういう都市の魅力をアピールするとか、若い世代をとどめておく施策はたくさん出てくると思います。  ちなみに20代で減った人口が30代に入ると増加傾向になって、30代後半から40代前半ではかなり力強い、今度転入超過の傾向が見られます。先日の全員協議会でもご説明いただきましたけれども、Uターンの補助制度も始まりますけれども、それらも含めてベストの戦略をしっかりと考えていってください。  シティプロモーションというのを、一般的には対外的に犬山市いいよというふうに思いがちなんですが、実は今住んでいる犬山市の子どもたちにシティプロモーションをしていくのが、ひょっとしたらすごい効果的なのかなというのを、今回いろいろ調べていて思ったりもいたしましたので、そういうことも含めて、犬山市は本当にいいまちなんだよ、あなたたちが住んでいるまちはいいまちなんだよということをアピールしていただけるといいと思います。  今までは世代別の推移に焦点を当てておりましたけれども、次は人口減少をどう考えるかです。従来は人口が減るということはちょっとまちが衰退するというふうに捉えられておりましたけれども、これからほとんどの自治体が減っていくわけなんで、そんなに悪いことばっかり考えてもいけないと思います。きのうも市長答弁で人口推移については現況維持か微減にとどめるというようなお話とか、あと開発についてのお話もありました。人口を維持するには、出生率、出生数を上げるか社会増をふやすかですけれども、犬山市の目指す方向は、どちらかと言うと社会増をふやす方向にシフトしつつあるのかなというふうに感じました。  ただ、人口が動くというのはメリット、デメリットがあると思います。外に対しては、既に大都市でも人口減少が始まっているところがあって、そういうことを加速させる。それから、逆に、犬山市よりも過疎が進んでいるような地域においては、そのようなエリアから人を奪うことにもなってまいります。木曽川、飛騨川の上流部へ行けば消滅する可能性のある自治体として上げられてしまったような自治体もあります。そういうようなところから人を奪うということは、上流部の保全というところで大きな問題も出てくるかなと思います。  また、内的な弊害としては、新たな住宅を増設することで、将来的には道路や下水道の土木インフラの管理の負担増とか、中心市街地の虫食いとか、既存商店街の崩壊とか、市街地拡散による行政サービスの効率悪化とか、そんなようなことも含めれば、決していいことばっかりではないと思います。結局息の長い話ですけれども、20代から30代の世代にとどまってもらって、出生率、出生数を上げるのが一番必要なことではないかと私は思います。  このようなことも含めて、社会増を目指すのではなく、今、犬山市に住んでいる人が幸せに暮らすための総合戦略なり人口ビジョンなりをすべきではないかと考えるわけですけれども、そのあたりについてのお考え、今後の方向性についてお聞かせください。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  堀場企画財政部長。    〔企画財政部長 堀場君登壇〕 ○企画財政部長(堀場秀樹君) 再々質問にお答えをさせていただきます。  昨年公表されました日本創生会議のレポートでは、今から25年後の2040年には、全国896の市区町村がいわゆる消滅可能性都市に該当して、うち523の市区町村は人口が1万人未満となり、さらに消滅の可能性が高いという衝撃的な内容のレポートが提示をされております。このレポートの中では、いわゆる20歳から39歳までの若年女性人口の減少と、地方から東京圏を中心といたしました大都市への若者の流出、こういったものが地方における人口減少の要因であるという示唆がされており、少子化と東京一極集中への対応、これを同時に行う必要があるという中で、こういう提言がなされたということであるというふうに思っております。  そうした中、当市におきましては、平成27年3月末現在で人口につきましては7万4,726人となっておりますけれども、国立社会保障人口問題研究所の推計によりますと、先ほども申しましたが、2040年には6万6,000人まで減少するというふうに予測をされております。こういった推計から、適正な財政運営を進めることなく、加えて効果的な施策を講じることができない場合は、人口が確実に減少していくということを改めて認識をさせられております。  一方、議員ご指摘のとおり、人口減少については確かにメリットとデメリットの両面があるというふうに思います。減少によるメリットといたしましては、一般的に交通渋滞の解消であったり、あるいは住宅の取得が容易となるなどの可能性が指摘されておりますし、反対にデメリットといたしましては、一般的に個人住民税の収入減や、道路など公共施設の維持管理費及び高齢者の増加に伴う社会保障の1人当たりの負担額の増加、こういったものが指摘をされております。ただ、これらの指摘はあくまでも一般的な話となりますので、当市において全てが当てはまるというわけではございません。しかしながら、行き過ぎた人口の減少は、持続可能な行財政運営の観点及び安定した市民サービスの提供という観点からは、適正でないと考えます。  このような考え方から、今年度、市が策定いたします人口ビジョン、総合戦略は、取り組むべき課題を人口減少への対応としておりますが、策定に当たっては議員ご指摘のとおりメリット及びデメリットという観点を踏まえた上で進めていく必要があるというふうに考えております。その上で策定の際には、誰もが幸せを実感して、豊かに暮らすことのできる持続可能なまちづくりのあり方を念頭に置き、当市にとりまして適正な人口フレームを構築していきたいと考えておりますので、よろしくお願いをいたします。 ○議長(堀江正栄君) 山田市長。    〔市長 山田君登壇〕 ○市長(山田拓郎君) 私からも答弁いたします。  昨日の柴田議員の質問にもお答えしたんですけれども、今回、私の考えの中にも、何も外に向けての戦略であるとかプロモーションであるとかということではなくて、犬山市に住んでいる人たちにとっても、どんな暮らしができるのか、それが今後の犬山市のいわゆるまちづくりにどう生かされていくのかということを、そういった視点を持って臨んでいきたいというふうにも思っておりますので、同じような気持ちでおると思いますので、ご理解いただきたいと思います。 ○議長(堀江正栄君) 7番 鈴木伸太郎議員の質問は終わりました。  続きまして、6番 後藤幸夫議員。 ○6番(後藤幸夫君) 6番、フォーラム犬山の後藤幸夫でございます。議長のお許しをいただいて、3件の質問をさせていただきます。  件名1の桃太郎公園についてお尋ねをいたします。  要旨1点目の観光地・桃太郎公園の歴史とこれまでの経緯と現状についてお尋ねをいたしす。  木曽川のほとりに桃太郎神社があります。全国に多くの桃太郎伝説がありますが、私はここが発祥の地であるとかたく信じております。全国の桃太郎の発祥地とは異なる、この地方独特のおとぎ話の物語を調べてきましたので、これらを少しお話ししたいと思います。
     桃太郎の出生地がまだどこの国とも知られてないころ、この名勝地の栗栖の里を桃太郎の誕生の地であると先人は考えたためだと思います。全国の桃太郎伝説には存在しない、この地域だけに現存する多くの伝説の地名、地形があります。犬山日本ラインの上流の栗栖には大桃という地名があり、そこには桃の林があり、桃太郎の桃はそこから流れてきたと言われております。桃太郎神社近くの木曽川沿岸には洗濯岩があり、可児川には鬼ヶ島へ行く途中には猿洞、猿渡、雉ケ棚があり、対岸には鬼と戦った取組村、それから酒蔵、酒祝という地名も存在して、鬼ヶ島から奪ってきた宝を積んだお寺、つまり宝積寺があります。大昔から栗栖の桃山の麓に子供神社が祭られてあり、昭和5年5月5日に現在地に桃太郎神社が建設されたと言われております。また、桃太郎神社の境内の宝物には鬼の金棒があり、宝もたくさんあります。コンクリート作家の浅野祥雲作のかわいらしい桃太郎や犬、猿、キジ、鬼のコンクリート像が観光客を楽しませてくれております。これも最近、お色直しがなされ、きれいになりました。  犬山市の観光にとって桃太郎発祥の地である桃太郎公園の再生が大変に多く、非常な財産だと私は思っております。まずはこれまでの桃太郎公園の観光地としての経緯と現状をお聞かせください。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  小川経済部長。    〔経済部長 小川君登壇〕 ○経済部長(小川清美君) ご質問にお答えいたします。  桃太郎公園の観光地としての経緯についてでございますが、議員のお話のとおりであると思います。その他の経緯としましては、犬山市史にも体系的な記述はなく、詳細は把握しておりませんけれども、昭和の初めに日本ライン木曽川が日本八景に選定されたほか、鳥瞰図で有名な吉田初三郎氏のかかわりにより観光地化が進み、その後、桜の名勝などとしてにぎわった時期もありましたが、平成9年の野猿公苑閉鎖に伴い、観光客の減少が顕著となりました。  現在はキャンプやバーベキューを楽しむ観光客が、1年を通して訪れるほか、5月5日の桃太郎まつり、2月は桃太郎節分祭、4月に桜まつり、6月に花菖蒲・あじさいまつり、8月には鮎まつり、11月にもみじまつりが行われております。  以上でございます。 ○議長(堀江正栄君) 後藤議員。 ○6番(後藤幸夫君) ありがとうございました。要旨2点目に移ります。犬山キャンペーンとのかかわりについてお尋ねをいたします。  昨年秋には犬山集中大規模観光宣伝協議会と名古屋鉄道の紅葉と城下町散策をテーマに、秋の犬山キャンペーンを9月13日から12月7日まで実施されました。本キャンペーンは、紅葉に代表される秋の犬山の魅力を満喫していただくキャンペーンだと思っております。そこで質問に移ります。  1点目として、犬山集中大規模観光宣伝協議会とはどのような運営母体なのか。2点目として、企画されている桃太郎紅葉船や犬山紅葉ルートバスとはどのように運行されているのか。3点目として、春のキャンペーンではどのような企画がされているのか。4点目として、このキャンペーンの犬山の観光地の回遊性と観光客の入り込み数の最近のデータをお聞かせください。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  小川経済部長。    〔経済部長 小川君登壇〕 ○経済部長(小川清美君) 4点のご質問にお答えいたします。  1点目の犬山集中大規模観光宣伝協議会についてでございますけれども、この協議会は、犬山市と犬山市観光協会で構成しておりまして、名古屋鉄道株式会社とタイアップしてディスティネーションキャンペーンを展開しております。このディスティネーションキャンペーンとは、通称DCといいまして、一定期間、さまざまな手段を用いて旅行目的地の広報宣伝活動を行うことを言います。  2点目の桃太郎紅葉船や紅葉ルートバスの運行状況についてでございますが、桃太郎紅葉船については、平成21年から運航していますが、昨年秋の犬山キャンペーンでは11月15日から11月30日の16日間、1人500円で乗船いただき、うかい乗船場から桃太郎港の間を1日5往復し、合計2,299人の方に楽しんでいただきました。  紅葉ルートバスについては、平成19年から運行し、昨年の秋の犬山キャンペーンでは、11月22日の土曜日、翌23日の日曜日、24日の祝日、翌週の29日の土曜日、30日の日曜日とあわせて5日間運行し、延べ1万4,000人の方に利用していただきました。ルートとしては、犬山遊園駅東口から寂光院を結ぶルートと、寂光院と桃太郎公園を結ぶルートでございまして、無料で運行いたしております。  3点目の春の犬山キャンペーンについてでございますが、桜の時期に合わせて桜満喫おすすめルートとして、犬山遊園駅をスタートし、木曽川遊歩道、有楽苑、城見歩道を経て犬山城までの桜の名所めぐりをメインコンテンツとしたほか、風流お花見船や犬山城遊覧船、お笑い人力車やお花見人力車を実施いたしております。  4点目のキャンペーンによる犬山市の観光地と回遊性並びに観光客の入れ込み数についてでございますが、平成25年度から犬山城と明治村やリトルワールドとのセット券を販売しております。販売枚数は平成25年度が1万5,000枚、平成26年度が1万9,000枚であり、少しずつ回遊性が高まってきているものと分析しております。市全体の観光客の入れ込み数については、平成26年度が560万3,000人、平成25年度が534万4,000人でございますので、約4.8%の増加となっております。この内訳として、主な施設で見てみますと、犬山城が約51万5,000人で、対前年比16.2%の増加、博物館明治村が45万1,000人で、対前年比7.9%の増加、リトルワールドが約47万7,000人で、対前年比10.5%の減少でございます。日本モンキーパークが約70万6,000人で、対前年比28.4%の増加となっております。  以上でございます。 ○議長(堀江正栄君) 後藤議員。 ○6番(後藤幸夫君) ありがとうございました。仕事柄、犬山紅葉ルートですね、これを見ると、僕はもみじとすぐ言ってしまいますので、職業柄どうも済みませんでした。今、見てますと、本当に努力されていることがよくわかります。犬山市にはやっぱり観光というのが非常に大きなキャンペーンで打ち出されたということを思っております。  それでは、再質問に移ります。  大口町に本社のある世界の工作機械メーカーのヤマザキマザックのつくられた暫遊荘というのが栗栖にはあります。この施設と桃太郎公園との観光のタイアップはできないかお尋ねをいたします。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  小川経済部長。    〔経済部長 小川君登壇〕 ○経済部長(小川清美君) 再質問にお答えいたします。  その前に、私、「こうよう」と言ってました紅葉船ですね、「もみじ」、どちらでもいいと思っております。決まっているわけではございませんので、よろしくお願いしたいと思います。  ヤマザキマザック株式会社が栗栖字尾崎に所有する暫遊荘は、同社発行の資料によりますと、木造一部2階建てで、数寄屋普請の町屋で、関東大震災の後、三井物産の創業者であります益田鈍翁氏が仮住まいしたということでも名高い邸宅であります。昭和60年に取り壊されることになったため、ヤマザキマザックの創業者であります山崎照幸氏が解体、移築したものでございます。また、この暫遊荘は書院や茶室も備え、とてもすばらしい建物であり、暫遊荘から臨む景観もすばらしいものがあります。  現在はヤマザキマザックの迎賓館として使用されていることもありますので、ヤマザキマザックの考えなどをお聞きしながら、可能であればぜひタイアップしたいと、こう考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。 ○議長(堀江正栄君) 後藤議員。 ○6番(後藤幸夫君) 答弁ありがとうございました。実は私も暫遊荘は2回ほど中へ入らせていただいた覚えがあります。やっぱり茶室はすごいですね。さすが機械メーカーだなあと思うぐらいの機械を使ったテーブルとか、いろんなものがあったように記憶をいたしております。ぜひとも何とかタイアップしていただいて、さらにやっぱり栗栖との観光につなげていただけたらなあと思って、次の質問に移ります。  再々質問させてください。  当市として今後どのように桃太郎神社も含めて園地内での観光スポット及び集客できる方法や、どのようなプランニングがあるのかお示しください。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  小川経済部長。    〔経済部長 小川君登壇〕 ○経済部長(小川清美君) 再々質問にお答えします。  今年度についても、秋の紅葉の季節には、寂光院の紅葉や桃太郎公園のイチョウなどをメインに、秋の犬山の自然を楽しんでいただく企画を展開していきたいと考えていますが、1年を通して桃太郎公園を含む栗栖地区の自然や歴史、イベントなどを楽しんでいただけるような企画も必要であると考えます。しかしながら、一方で、紅葉狩りのお客様やバーベキューのお客様などによる渋滞や路上駐車などの課題も抱えております。  したがいまして、今後の方向性などについては、観光客やお店の方々だけでなく、地域住民の方々にもご理解いただけるよう検討していくことが肝要でございます。このため、現在も地元の方々で構成する栗栖・継鹿尾を楽しくする会で、地域の活性化に向けた取り組みが進められていることから、引き続きこうした方々と一緒になって考えていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 ○議長(堀江正栄君) 山田市長。    〔市長 山田君登壇〕 ○市長(山田拓郎君) 私からも後藤議員の質問にお答えしたいというふうに思いますが、非常にいい切り口で今回ご指摘いただいたと思ってますので、ぜひ私もしゃべりたいと思って出てきました。  本当、あそこの場所ね、潜在力というか、物すごい地域資源だと思うんですね。後藤議員もおっしゃったように、桃太郎の発祥地は犬山市だと、僕もそう思ってますし、そうやって言っていかなあかんと、言い続けなあかんというふうに思っておるんですね。  あそこは今の自然という切り口も含めて、言い方が適切かどうかわかりませんが、非常にマニアックな人にも受ける素材があって、そういう意味でも物すごいいい資源なんです。実は、私もあそこでキャンプしている方々ですね、キャンパーの皆さんからぜひ意見交換したいというような話があって、そういった意見交換の場を持たせていただいて、今、あそこはキャンパーの聖地だと言われているそうなんですね、その業界の皆さんからすると。外国の方も含めて、物すごく魅力的な場所らしいんです。だから、そういった切り口をやっぱりさらに伸ばしていくというようなことで、地元で管理していただいている皆さんもあるもんですから、そういった方々のご意向も踏まえながら、いい素材だということで、そこを伸ばしていくということです。  それから、桃太郎という切り口も、僕は非常に実は今、大事な時期だと思っているんです。というのは、以前、半沢直樹というドラマがはやったときに、三光稲荷の銭洗池に倍返し神社といって物すごい人が来たんですね。もともとそんな予定でつくった池じゃなくても、ひょんなことから光が当たって、物すごい人が来ると。桃太郎は、実は今、auのCMで、いわゆる松田翔太さんが桃太郎の役を演じて、あれ結構おもしろいCMなんですね。僕は半沢直樹のときに堺雅人さんに手紙出したらどうだと議会で質問したことあるもんですから、今、僕、これ思いつきですけど、松田さんに一遍、もしくはauに手紙を書こうかしらとか、部長、何か苦笑いしてますけど、そういうことも今の旬な時期にやれることというのもあるし、そういったアクションを起こすことも、何か活気づくきっかけにならんかなとか、そういうことも考えたというか、思いついちゃったんで、ちょっとまた考えますので。  ただ、地元の住民の皆さんからすると、いろんな交通の課題だとか、そういったこともあるもんですから、当然、そういったことも配慮しつつ、いろんな方策を考えていくということになると思いますが、とにかく大事な地域資源だと思っておりますので、また一緒になって考えていきたいと思います。ありがとうございました。 ○議長(堀江正栄君) 後藤議員。 ○6番(後藤幸夫君) 市長から実はキャンプの話が出まして、私、ちょうど50年前です。中学校のときに、みんなで友達と泊まった思い出があります。それがずうっと続いておるということは、何かやっぱりそれだけの魅力がある土地かなあと思っています。  また、今、ファミコンでも桃太郎伝説は非常に人気があるんですね。だから、ぜひとも今、市長が言われましたように、何とか犬山市が発祥の地であるということを言い続けていただいて、次の質問に移りたいと思います。  要旨3点目の河川敷の無料駐車場の活用についてお尋ねをいたします。  毎年5月5日には桃太郎神社では祭礼がとり行われて、「桃太郎のように健やかに」の願いを込めて、盛大に子どもたちによる桃太郎行列や野口雨情作詞の桃太郎音頭に合わせて桃太郎踊り、宝探しなどの行事が行われております。また、毎年夏には鮎まつりが行われております。このようなイベントのときには、多くの観光客が桃太郎公園に訪れるようになりました。  また、ある観光客ですね、バーベキューは木曽川沿いの芝生公園で行うことができ、子どもと楽しんでいます。全て無料で利用できました。全国から来る観光客をもてなすために、地元の方たちが日ごろから清掃活動を行っている大切な公園です。そんな地元の方に感謝しながら、バーベキューをみんなで楽しみましょうというパソコンの中に書き込みが書かれておりました。そして、無料駐車場が少ないことも指摘されておりました。  そこで、質問に移ります。河川敷にある無料駐車場について、駐車用地を広げることが重要と考えますが、どのように考えておるかお示しください。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  小川経済部長。    〔経済部長 小川君登壇〕 ○経済部長(小川清美君) ご質問にお答えいたします。  ご質問の無料駐車場につきましては、総面積が約1,700平方メートル、駐車台数は54台で桃太郎遊園を訪れる方や、栗栖園地でバーベキュー等を楽しむ方が利用されております。議員ご指摘のとおり、ゴールデンウィーク期間中の5月5日には大勢のバーベキュー客が訪れたため、駐車場が満車となり、周辺道路で渋滞が発生しております。この無料駐車場につきましては、平成24年度に駐車場の増設、既存の取付道路の拡幅、新たな取付道路の設置等の検討を行っております。  しかしながら、既存の取付道路は民有地、個人地でございますため、拡幅には用地買収等の必要がございます。また、新設の取付道路については盛土を必要とするため、河川管理者である木曽川上流河川事務所より河川の川の流れを阻害するとの問題指摘があり、非常に困難な状況にございます。先ほどの鈴木議員の中で、反対側は何でもできるということもおっしゃったんですが、大変これも私も難しいと思っておりますので、ご理解のほどをよろしくお願いしたいと思います。 ○議長(堀江正栄君) 後藤議員。 ○6番(後藤幸夫君) 駐車場を広げるのはなかなか困難なことがあるということはわかりましたが、実は、河川敷の無料駐車場に入るとこですね、入り口ですね、大変今狭くなっております。私はこの前調べてみました結果、桜の木が非常に大きくなったと。その桜の木が大きくなっているのを広げるために切ることができないか質問します。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  小川経済部長。    〔経済部長 小川君登壇〕 ○経済部長(小川清美君) 再質問にお答えします。  議員ご指摘の桜の木は、既存の取付道路横にありますが、先ほども申し上げましたとおり、既存の取付道路は民有地となっております。このため、市による伐採は困難であります。しかしながら、通行車の安全確保の観点から、所有者をはじめ関係者の理解や協力が得られれば、何らかの対策が可能だと考えております。今後は、関係者の理解や協力が得られますよう働きかけていきたいと考えております。よろしくお願いします。 ○議長(堀江正栄君) 後藤議員。 ○6番(後藤幸夫君) 答弁ありがとうございました。本当に安心・安全のまちづくり宣言をしていますので、交通事故に遭わないような出入り口をつくっていくのも必要かなあと思っております。  それでは、次の件名2に移ります。相馬育英事業基金と仮称・相馬半治資料館の設置についてお尋ねをいたします。  要旨1点目の相馬半治の歴史と当市のかかわりと、相馬育英事業基金の今後の方向性についてお尋ねをいたします。  この案件は、平成25年9月議会において一般質問させていただきました。これまでの進捗状況と、この問題に際し、今回は違った視点で質問させていただきますので、よろしくお願いをいたします。  相馬半治氏は、犬山専正寺、現在の岐阜信用金庫の西側の交差点の角地で、犬山藩家臣田中家の7代目田中庵の三男として明治2年に生まれました。当初、裕福であった田中家も廃藩置県によって禄を離れ、半治が3歳のとき、一家は名古屋へ移住、その後、住まいを点々と移しながら、ささやかな商売を営みましたが、うまくいかなかったようであります。  半治8歳のときに、名古屋新道小学校へ入学しましたが、家庭の事情で卒業ができず、家庭を助けるために幅下榎小学校の助手になり、16歳のとき、小学校教員の学術検定試験に合格をいたしました。さらに勉学に努め、軍人になるために東京陸軍教導団へ入隊し、卒業し、下士官生活を送りましたが、年齢制限で陸軍士官学校の受験ができず、仕方なく東京工業学校応用化学科にトップで入学をいたしました。  30歳のとき、旧南部藩士相馬大作の子孫である清子と結婚、卒業と同時に助教授となり、文部大臣から欧米留学の命を受け、日本で初めて製糖業の研究、そして世界各地を回り、製糖業を視察、帰国、東京高等学校の教授になり、翌年、台湾総監督府の技師を兼任をいたしました。  38歳のとき、教授を辞め、明治製糖株式会社を設立、後、横浜製糖、中央製糖、大正製薬、明治乳業の会社を設立いたしました。幼少期、貧苦に悩まされた彼は、同情心に富み、関東大震災、第2次世界大戦の際には多額の寄附を各地に行いました。特に郷土犬山には思い入れが深く、相馬郷土育英会は、不遇のため上級学校に進学できない犬山の児童のため、奨学金を与える目的で昭和18年に彼が創設したものであります。昭和21年1月7日、膵臓がんのため鎌倉市大町で78歳の生涯を閉じました。菩提寺は鶴見総持寺、戒名は興明院殿大鑑照徹大居士であります。院殿の号は、つまり普通の院号よりも上というようなことで、私は実際のお墓も見てきましたが、大変大きなお墓の大きさでございました。昭和初期の日本の経済成長の大事業家であることがそのことで伺えると思います。  それでは、質問に移ります。1点目として、相馬郷土育英資金が行われた役割について、2点目として、基金創設の経緯と資金繰りについて、3点目として、支給状況をどのように行ってきたか、4点目として、基金の今後の方向性をお答えください。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  武内教育部長。    〔教育部長 武内君登壇〕 ○教育部長(武内昭達君) ご質問にお答えをします。  議員からご紹介がありましたように、相馬半治氏は明治製糖株式会社を創設し、後には明治製菓設立にも加わり、日本の製糖・製菓王とも呼ばれてみえます。犬山が生んだ郷土の偉人であります。幼少期に貧苦に迫られた半治氏は、不遇のため上級学校に進学できない犬山の子どもに奨学資金を与える目的で、昭和18年に100万円を当時の犬山町に寄附されました。この寄附金の管理運営を図るため、相馬郷土育英会が創設され、昭和19年から昭和38年まで、犬山北小学校や犬山中学校の卒業生で上級学校に進学する優良児童生徒に対して、相馬育英賞が授与されておりました。昭和39年度からは、より一層、寄附金の管理運営を明確にするため、犬山市相馬育英事業基金の設置及び管理に関する条例を制定しまして、犬山市立中学校に在学し、高校教育を受けようとする生徒に奨学金を支給しています。その後、半治氏の次男であります成朗氏から、父親の残した教育振興の強い熱意に基づいた事業に、その遺志を引き継ぎ、より充実したものにしていきたい旨の申し出がありまして、平成3年と6年に合計で2,000万円のご寄附をいただき、基金に積み立てをしております。  平成25年度まではこの基金の運用利子収入により奨学金を支給してきましたが、金利の低下により利子収入のみで運営が難しくなってきたため、理事会で協議をし、基金の取り崩しができるよう、昨年3月に条例を改正して、昨年度以降も従来と同じ内容で奨学金を支給しております。  奨学生につきましては、当市に在住で、犬山市立の中学校に在学し、高校に進学を希望する者のうちから、学校長の推薦に基づき理事会において審査し、決定しております。ここ数年は毎年3名の生徒に5万円ずつ支給しております。  今後の基金の方向性としましては、奨学金の支給以外の相馬氏の意思が反映されるような新たな取り組みを理事会などで検討していく必要があると考えております。 ○議長(堀江正栄君) 後藤議員。 ○6番(後藤幸夫君) 答弁ありがとうございました。実は奥村教育長も相馬賞をもらわれたそうでございまして、大変名誉なことだなと思っておりますが、それぐらいやっぱり相馬半治というのが犬山の誇る偉人かなというふうに思っておりますので、要旨2点目の相馬半治の功績などの周知方法についてお尋ねをいたします。  昭和12年までには相馬半治は明治製糖を起こし、菓子、乳業、食料品により牧場経営を創設し、南洋にてゴム園を経営、明治製糖に研究部を設け、22社、76の工場、600の経営農場、280カ所の事業所を管理する明治製糖、明治製菓、明治乳業を創立をいたしております。総括である明治製糖、明治製菓の社長、会長を歴任し、昭和18年に相談役になり、昭和21年に明治製菓ビル講堂にて社葬が行われております。また、死後、昭和30年に明治製菓では、相馬半治を偲んで銅像が建てられたということも聞いております。相馬半治は、犬山市が誇る郷土の偉人であり、日本経済の立て役者であります。また、明治製菓株式会社の相談役になってからは、生まれ故郷である犬山の小学校、中学校に多額の寄附を、先ほどの話ですが行われております。  それでは、質問に移ります。  1点目として、平成25年9月議会において、相馬半治の生い立ちや功績などをまとめ、学校でも子どもたちに伝えることができるようにしていきたいと答弁をされましたが、その進捗状況をお示しください。  2点目として、郷土の歴史とかかわりのある経済偉人を周知させることは、市の責務であると考えますが、市としての方向性をお答えください。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  武内教育部長。    〔教育部長 武内君登壇〕 ○教育部長(武内昭達君) ご質問にお答えをします。  1点目のその後の進捗につきましては、教頭会において相馬半治氏に関するプリントを配りまして、半治氏の生い立ちや功績等について認識をしていただくとともに、校内で情報共有していただくようお願いをしました。
     また、相馬育英事業の奨学生には、奨学金授与式の折に、半治氏が日本の製糖・製菓王とも呼ばれている方であることや、半治氏と次男の成朗氏から、当市の教育の振興を目的に多額の寄附をされ、その寄附金をもとに設置した基金により奨学金を授与していることなどを伝えております。  今後、半治氏の生い立ちや功績について、機会を捉えて子どもたちへ伝えていくよう、改めて学校にお願いしていきたいと思います。  続いて、2点目の周知と方向性ついてお答えをします。  犬山市にゆかりのある功績者を発掘し、記録して、後世に伝えることは大切なことです。特に若い世代に必ずしも十分には知られていない郷土の歴史や、その担い手である人物をわかりやすく紹介することは、郷土への誇りを育むことにつながるもので、学校教育だけじゃなく、生涯学習を通して次世代に継承するべきことと認識をしております。  市では、昭和60年に発行しました犬山市史別巻の中に、犬山の歴史の中で顕著な功績をおさめた人物70人を、武家、政治家、学者、教育者、文芸家、事業家など7部門に分け、その功業を記録しております。また、多くの書画を残した芸術家などについては、資料の展示を通して、その生涯を紹介するなど、広く市内外の皆様に知っていただくための事業を実施しております。相馬半治氏を含め、各分野の功績者についての周知を図る機会を設けていくことは、今後も引き続き市の担う責務ですので、例えば文化史料館の企画展示の中で情報を発信していきたいと考えております。また、そのような機会には、必要に応じてメディアや観光のネットワークを活用して、広くPRを行いたいというふうに考えております。 ○議長(堀江正栄君) 後藤議員。 ○6番(後藤幸夫君) 答弁ありがとうございました。それでは要旨3の仮称・相馬半治資料館の設置についてお尋ねをいたします。  平成26年2月に千葉県の「酪農のさと」に視察に行ってまいりました。この里は江戸時代の末期に、日本で初めて酪農を行った土地でもあります。乳牛の資料館であります。そこに展示をしてありましたのは、酪農のさまざまな機械器具と、そして相馬半治が明治乳業、明治製菓の業績ですね、相馬半治が一生懸命やってきた業績と、そして顔写真のパネル展示がされておりました。ある意味、私は犬山市で犬山の偉人の周知がされていないことに愕然として、視察を終えたことを覚えております。  相馬半治氏は毎日、日記をつけていました。著書には還暦小記、古希小記、明治製菓株式会社の要するに会社の経緯を書き残しております。犬山市の図書館にも恐らく還暦小記だったと思いますが、寄贈されて読むことができると思います。一昨年前になりますが、学生さんたちが犬山南地区にあるライン湯の建物の模型や歴史の解明を一生懸命、半年ぐらいかけてパネル展示をされておりました。それは卒業論文のテーマでもありました。すごい企画力がやっぱり学生にはあるなあということでつくづく感心をした思いであります。  そこで質問に移ります。1点目として、犬山南城下町エリアに相馬半治資料スペースができないか。2点目として、大学のゼミ等による相馬氏に関する研究の成果を展示できないかお尋ねをいたします。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  武内教育部長。    〔教育部長 武内君登壇〕 ○教育部長(武内昭達君) ご質問にお答えをします。  1点目のご質問、相馬半治氏が専正寺町で生まれたことから、特に犬山南城下町地区が相馬氏に関連する資料を展示公開する場所としてふさわしいというご提案であると理解をいたしました。ある人物の功績を紹介する場として、その生誕地周辺が好適であることはご質問のとおりです。この先、相馬氏を顕彰する機運が盛り上がり、顕彰団体などが設立されて、その功績を公開するとなれば、犬山市ではやはり相馬氏生誕の地であります専正寺町周辺がふさわしいと言えましょう。では、専正寺町周辺で市ゆかりの資料を展示できるような場所はどこかということになりますと、現在、市からご案内できるのは、予約状況等にもよりますが、市役所の1階の市民プラザか図書館2階の展示室、あるいは新たに「木之下城伝承館・堀部邸」の名称で運営を開始しております旧堀部家住宅の母屋などということになろうかし思います。  関連して2点目の大学のゼミ等による研究の成果を展示できないかというお尋ねですが、ただいまご案内した施設が条件に合えば、ぜひ活用していただき、郷土史の掘り起こしや発進の一助としていただければと考えております。 ○議長(堀江正栄君) 後藤議員。 ○6番(後藤幸夫君) ありがとうございました。やっぱり拠点施設もいろんな使い道をさらに考えていくというのも必要であるかなあということを思っておりますので、ぜひともそういうとこも協力していただいて、まず何よりも、私は今、犬山市というのは名古屋経済大学ともタイアップしておりますので、学生さんたちに歴史を掘り起こしていただきながら、犬山市の文化・歴史を踏まえていただいて、犬山市のために学生さんも貢献していただけたらなあと思っておりますので、市長、その辺のこともまたよろしくお願いいたします。  再質問に移ります。  相馬半治の功績を伝えていくために、会の設立も必要だと思いますが、設立や補助等の支援制度についてお答えください。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  尾関生活環境部長兼防災監。    〔生活環境部長兼防災監 尾関君登壇〕 ○生活環境部長兼防災監(尾関敏伸君) 再質問にお答えします。  現在、団体の活動趣旨が、市民に開かれ、まちづくりの主体となり、みずからのまちをよりよいものにしていくことを目的とした市民活動の場合には、市民活動の支援に関する条例に基づき、市民活動団体の支援等を行っています。その中で、市民活動団体の設立等に関する相談につきましては、コーディネーターを配置している市民活動支援センターや地域活動推進課で対応しているところです。  また、助成制度として、市民活動団体に登録した団体の企画提案事業に基づき、審査の上、活動経費の一部の助成を行っております。  以上です。 ○議長(堀江正栄君) 山田市長。    〔市長 山田君登壇〕 ○市長(山田拓郎君) 私からも答弁させていただきたいと思います。  相馬半治という犬山市出身のこの人物を切り口にするということは、とても重要なことだと思っています。まちづくりはいろんな切り口が必要で、先ほど桃太郎ではないんですけれども、そういった切り口をどうとるのかということが重要で、犬山市はお城だとか、そういった構造物はあるんですけれども、人物、人を切り口にして、やはり展開を図っていくというのは、ストーリーを組み立てることができますし、非常に有効だと思っております。  今、いろんなそういった相馬半治を中心にした情報発信を、会を設立してというようなお話もありましたので、すばらしいことだと思っております。もちろんそこで市がどう、どこまでかかわれるのかというのは、私どもとしても、これはいろんな判断をしていかなければいけませんが、しかし、そういう運動を市民の皆さんだとか、あるいは学生の皆さんだとか、そういった方々が中心になってやっていかれることは、エールを送りたいと思いますし、応援をしていきたいという思いはございます。  できれば、そういったことを積み重ねながら、相馬半治の運動をしながら、明治製菓を何とか巻き込んで、犬山市にそれをつなげていくという展開に持っていけんかと。これはまた手紙を書くではいけませんので、僕、明治製菓まで行って、こんな運動をしとる人が犬山市におるんだということで、アピールのネタというか材料になるんですね。だから、そういった意味でも、市民レベルのそういう運動がかあっと盛り上がってくるというのは、僕、またその先の展開におもしろい形になっていくんではないかと思って、私もぜひ一緒になって考えていきたいと、協力していきたいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。 ○議長(堀江正栄君) 後藤議員。 ○6番(後藤幸夫君) 市長、答弁ありがとうございました。本当に勇気の出るお話でございまして、相馬半治の会ですね、たたえる会を設立しながら、皆さんで一緒にやっていきたいと思いますので。また先ほども言いましたが、やっぱり名古屋経済大学の学生さんたちにも協力いただいて、犬山というものの掘り起こしをもう一度しっかりやっていただけたらなあと思っておりますので、ぜひとも市長のご指導をよろしくお願いいたしまして、次の3件目の質問に移ります。  城前体育館の利活用と福祉会館の機能移転について。  要旨1点目の城前体育館内の観光案内所及びイベント会場としての利活用についてお尋ねをいたします。  城前体育館は、私は勝手に城前と言っておりますが、城前体育館は体育館機能以外にも現在、剣道大会、犬山シティマラソンのメイン会場にもなっております。また、犬山祭の物産展には多くの交流都市である日南市、館山市、郡上八幡市、それから丹波篠山もあります。それから犬山特産品協会のメイン会場にもなっております。先般、犬山商工会議所のまちづくり委員会でも城下町の中の城前体育館と、それから福祉会館の方向性がどのようになっていくんだろうなというような論議もされておりました。また、犬山特産品協会では多くの交流都市との連携を市町、市町へ出かけていきますが、こちらもやっぱりその受け皿として多様に体育館を使っております。また、地下倉庫には貴重な民具も保管されております。  それでは、質問に移ります。  1点目として、犬山商工会議所や特産品協会からも存続を望む声がある城前にある施設ですね、つまり今の体育館の現状の利用が望ましいというような考えがあります。  また、2点目として、観光案内所のほか観光客向けの休憩所も必要ではないかと。そして、トイレとしての利用価値もあるが、どのように考えているのか。  3点目として、崖地であるため、解体すれば土地の有効利用が難しいので、現存する施設として使い切るという考え方も必要ではないかというような考えがあります。その考えについて当局の考えをお示しください。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  武内教育部長。    〔教育部長 武内君登壇〕 ○教育部長(武内昭達君) ご質問にお答えをします。  現体育館は、平成28年4月に新体育館が完成し、オープンした時点でスポーツ施設としての役割を終えたため、用途を廃止し、解体をしていく方針でございました。しかし、全員協議会で報告させていただいたように、現在その方針を再度見直しをかけ、城前という立地条件を生かしたスポーツ以外の活用について検討しているところでございます。具体的には議員からのご質問があったように、観光案内所、トイレ機能、イベント会場など、観光的側面から、また施設を安心・安全に利用してもらうために必要な修繕費も考慮し、総合的に判断していこうと考えております。  概算でございますが、現体育館を修繕した場合、現体育館と同規模、建築年数も県立高校の修繕単価をもとに試算しますと、修繕費につきましては約1億5,000万円と試算されております。  城下町地区は現体育館のほかに福祉会館やしみんていなど、老朽化が著しく、近い将来に安心・安全な利用に問題が出てくる公共施設がございます。今後も犬山城の史跡指定の影響も考慮しながら、市全体として公共施設の再配置について、ことしじゅうをめどに方向性を出すよう経営会議で議論していくことになっております。 ○議長(堀江正栄君) 後藤議員。 ○6番(後藤幸夫君) 今、答弁でありました体育館ですね、体育館にすると1億5,000万円以上ぐらいかかるということですが、ずっと今回の当局の答弁を聞いておりますと、ファシリティマネジメントの中で、いかに30年ではなしに40年、50年、60年、とにかく持たせるかというのもこれからの一つの行き方ではないかと。余り金をかけずに、現状でいかに使い切るかというのも大切なことだと思っておりますので、ゆっくり、本当にしっかり着地点を考えて、特に城前の、体育館ができますので体育館とは言いませんが、会場をいかに有効利用できるかということもしっかり考えていただきたいと思って、次の質問に移ります。  要旨2点目、福祉会館内の犬山市社会福祉協議会及び貸館業務の機能移転についてお尋ねをいたします。  昭和40年代に建築された福祉会館は、地域住民の会議室として、事業としては犬山市社会福祉協議会の活動の場所として大きな役目を果たしてまいりました。しかし、昨今、観光客の方々で福祉会館周辺は大変に混雑し、市民の福祉施設としては駐車スペースもなく、大変に不便になってまいりました。私は、平成26年9月の議会で、福祉会館にある犬山福祉協議会を市民健康館さらさくらに移転することが、福祉風呂もさらさくらの風呂を利用することができるというような質問をさせていただきました。また、市民の活用として貸館業務も余遊亭、磯部邸、堀部家住宅及び南学習等供用施設等を利用することで、拠点施設の活用が広がるということも質問をいたしました。  昨年に協議会主催の講座を運営している方々の集いがありまして参加をさせていただきました。皆さん方の意見にわざわざ福祉会館に集まらなくても、地域性のある講座は各駅の周辺にある学習等供用施設に分散機能させ、総会や役員会などは全体会議ができる場所で行うことも合理的ではないかという話が出されました。  また、この活用を行うことで、城下町の特性を生かした交流人口、居住人口の安らぎの場、交流の場として利用頻度が高まると考えております。  このような大小の会議室機能を各拠点施設に分散機能させることで、ファシリティマネジメントにつながると考えますが、その方向性について進捗状況をお尋ねいたします。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  松山健康福祉部長。    〔健康福祉部長 松山君登壇〕 ○健康福祉部長(松山勝美君) ご質問にお答えします。  福祉会館は老朽化と城下町の景観上の課題から、第5次犬山市総合計画の中では機能を目的別に集約をしながら、現在地から移転させるという方針を定めています。福祉会館には社会福祉協議会や中央児童館、ボランティアセンターといった福祉機能のほか、貸館としてさまざまな会議や催しに利用されていますが、その大半は地域住民や市民団体が利用しているのが実情です。  先ほども教育部長から答弁がございましたが、施設自体につきましては、福祉会館単体ではなく、現在の市体育館の取り扱いをはじめ、城前の調査や整備、市全体としての施設のあり方について総合的に検討を進めているところでございます。  なお、社会福祉協議会の移転につきましては、市としての総合的な方針が定まった時点で協議を進めていくことになると考えます。 ○議長(堀江正栄君) 後藤議員。 ○6番(後藤幸夫君) 答弁ありがとうございました。なかなか今の2つの問題、これ難しい問題ですので、正直言って進捗状況ということで今回質問いたしましたが、もうちょっと前向きにいろいろまた本当にいい場所にどうつくっていくかというのが今後の課題であると思いますので、一生懸命切磋琢磨して頑張っていただくことを指摘いたしまして質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(堀江正栄君) 6番 後藤幸夫議員の質問は終わりました。  議事の進行上、午後3時10分まで休憩をしたいと思います。                午後2時57分 休憩                 再     開                午後3時10分 開議 ○議長(堀江正栄君) 休憩前に引き続き、本会議を再開いたします。  一般質問を続行いたします。  議員各位に申し上げます。5番、岡村千里議員から、一般質問に関連する資料を配付する旨、申し出がありましたので、これを許可いたしました。  5番 岡村千里議員。 ○5番(岡村千里君) 皆さんこんにちは。5番、日本共産党犬山市議団、岡村千里でございます。今回の定例議会は、市議会議員選挙後初の議会であります。私は2期目のスタートを切ったわけですけれども、初心を忘れず、市民の要望をしっかりと受けとめ、活動していきたいと思っています。  また、国政では今国会で安全保障関連法案が審議をされ、平和の問題について今非常に重要な局面を迎えております。日本には世界に誇れる日本国憲法9条があります。今こそこの憲法を生かしていくべきではないでしょうか。政府は安保法制と言っておりますけれども、中身は戦争法案そのものです。地方からも戦争は許さないという声を上げ、国民的議論と運動を展開させていくことが大切だと考えております。  では、通告に基づきまして、今回3点の一般質問を行いますので、よろしくお願いいたします。また、資料を用意いたしましたので、随時ごらんください。  まず、1点目、福祉会館についてです。  福祉会館については、昨年11月議会で一般質問いたしました。第5次総合計画の中で移転の方向性が出されていますけれども、基本的な機能はここに残すべきだということで発言をいたしました。選挙中も特に高齢者の方から、身近な施設として慣れ親しんできたこの福祉会館の移転はしないでほしいという要望をお聞きしました。改めてこの福祉会館の老朽化に伴う問題や今後の方針について質問いたしたいと思います。  要旨1、老朽化に伴う問題について。  福祉会館は大中のホールや会議室などを備え、町内会を含む地域コミュニティやサークル活動など、市民のさまざまな活動を支えてきました。一方で、築40年を経過しており、老朽化が心配されています。長寿館のお風呂も、この老朽化によって廃止をされました。そこで、2点の質問をいたします。  1点目、今のこの福祉会館の施設設備、さまざまなことがあると思うんですけれども、老朽化においてはどのようなことが一番の問題になっているのか。  2点目、建築物としての耐震性はどの程度あるのか。外壁のメンテナンスなどはどのような維持管理が必要か見解をお示しください。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  松山健康福祉部長。    〔健康福祉部長 松山君登壇〕 ○健康福祉部長(松山勝美君) ご質問にお答えします。  福祉会館は築44年経過しており、天井や床、扉や窓などの修繕、トイレや水回り、雨漏り、その他電気系統等、年間50件程度の修繕、営繕工事を行いながら、利用に支障が出ないように努めています。  今後の利用に当たっての大きな課題といいますと空調設備であり、現在の空調設備は代替フロンを冷媒としたタイプのものを利用していますが、この冷媒がモントリオール議定書に基づき2020年までに生産が廃止されることになっています。一方、耐震性につきましては、平成16年に耐震工事を実施しており、工事後、耐震強度は満たしていることを確認をしています。外壁につきましては、外壁調査は平成25年度に実施したところ、タイルの浮きやひび割れが指摘され、経年劣化の進行によっては今後大きな地震があった場合には、剥落のおそれがあるとのことでした。  今後の福祉会館利用の方向性や状態を見きわめながら、さまざまな修繕必要箇所について優先順位づけを行い、維持、補修を進めてまいります。 ○議長(堀江正栄君) 岡村議員。 ○5番(岡村千里君) 今の答弁で、空調設備に代替フロンが使用されていて、2020年で製造が中止になるということでした。耐震工事は平成16年に施工ということでした。このフロンの製造中止まであと5年です。耐震のことも合わせて、この福祉会館をおよそあと何年ぐらいこのままで使っていけるのかという、そういう検討もしていただきたいと思います。中長期的な見通しを持ってやっていくことがやはり重要であるということを指摘いたします。次の方針にも関連しますけども、どういう方向でいくのかと、それによってやはり維持管理の方向も出てくると思っています。  再質問いたします。  トイレも古くて、和式が多いと思うんです。各階に障害者の方用として最低一つは洋式トイレとなっておりますので、最低限の整備はされていると思います。1階のトイレは観光客の方たちも広く利用されております。高齢者の方をはじめ、小さいお子さんを連れていらっしゃる方たちの利便性や機能性を考えて、洋式トイレをふやすべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  松山健康福祉部長。    〔健康福祉部長 松山君登壇〕
    ○健康福祉部長(松山勝美君) 再質問にお答えします。  まず、トイレの現状についてお答えをいたします。福祉会館のトイレは1階から5階まで、男性用小便器を除き男女含めて29基ございますが、そのうち和式15基、洋式14基と半数が洋式となっています。そのうち1階フロアでは男性用が和式1、洋式1、女性用が和式2、洋式1で、他に洋式でオストメイトにも対応した障がい者用トイレが1室ございます。  現時点では、維持補修をしながら、現状での継続利用を考えていますので、特段、洋式への改修工事は予定していませんが、大規模な改修を要する場合には、和式から洋式への変更も選択肢の一つとなると考えています。 ○議長(堀江正栄君) 岡村議員。 ○5番(岡村千里君) 洋式トイレも全体の半数あるよということでした。現在のこういった公共施設のトイレは、用を足せるということだけではなくて、やはり清潔できれいなトイレが求められております。また、福祉のバロメーターにもなっております。ですから、福祉会館の構造上、トイレの面積は広くないということもありますので、全てをこういった洋式化するのは困難ですけれども、やはり市としても修繕を含めて少しずつ洋式トイレにしていくという努力が必要であろうと考えますので、そういった検討もお願いしたいと思います。  次に、要旨2、今後の方針についてです。  福祉会館につきましては、こうして施設が老朽化しているという問題があり、あと公共施設を今後どうしていくかというところでの検討中ということですけれども、具体的な方向が出されていません。第5次総合計画では、景観を損ねるというものとして、移転の方向ということになっています。今、やはりこの方針をきちんと出していくべきだと思うんです。  この方針にかかわることなので、ぜひ市長に答弁いただきたいと思うんですけれども、1点目として市全体のバランスもあると思いますが、城下町の高齢化が進んでいる中で、移転しないでほしいという要望は多いんです。今後のことを考えたときに、この福祉会館の機能というのはやはり残していくべきだと思うんですけれども、いかがでしょうか。また、児童館もついてまして、この役割についてはほかのところでは代用できないのではないかということ。  2点目として、災害時においては、城下町の地区において、避難所としての役割もあります。城下町の火災のときも、福祉会館を利用されておりました。防災上もこの場所であることが重要だと思うんですけれども、いかがでしょうか。 ○議長(堀江正栄君) 山田市長。    〔市長 山田君登壇〕 ○市長(山田拓郎君) 岡村議員の質問に答えさせていただきたいと思います。  いろいろご指摘がありまして、福祉会館についてですけれども、大きく3点、ご指摘が今あったかと思います。いわゆる福祉会館の基本的機能ですね、会議室とかそういった機能を残すべきではないかということと、それから児童館の部分と、それから避難所という部分ですね。  まず、いわゆる会議室だとか公民館的に利用されている機能だとか、あるいは避難所の機能というのは、公民館的な機能がそこに担保されれば、避難所の機能も当然そこに残るわですから、あそこの場所かどうかは別にして、北小学校の場所も含めて、公民館的機能はあの地域に残すべきだと、私もそう思ってます。児童館については、これも学校との兼ね合いがあるんですが、学校の中での展開ができないかということも含めて、これは教育委員会だとか現場のほうとも、そういったことも調整をしていかなければいけない、そういったことが望ましいんではないかなというふうに思っております。  場所は、今、小学校という話もしましたが、当然、今建っている場所ですね、ここも有力な候補でもあると思います、現在地も。公民館的機能は現在の場所に残して、その場合は当然、景観にも配慮して、低層のものにしていく必要があるだろうというふうには思いますので、いつかは別にして、仮に改築をするとか改修をするということになれば、そういった視点をもって臨んでいく必要があるだろうと思います。  ただ、いろんなことを整理しなければいけません。ですから、福祉会館だけを捉えて、全てを考えてはいかんと思ってまして、今、私はあくまでも私の現時点の思いを申し上げたんですが、何を考えなきゃいけないかと言いますと、先ほどの後藤議員のご質問にも若干絡むかもしれませんが、城下町地区の中の公共の施設、ほかの公共施設との兼ね合いをやっぱり整理していかなきゃいけないと思うんです。というのは、新しい体育館ができて、今の体育館をどうするのかということが今議論になっています。それから、からくり館ですね、この場所も、表現がいいのかどうか、いわゆる裏が崖だもんですから、昨年の秋に危険な場所だというような指定がされているんですね。ここは不特定の方が出入りする場所ですから、このからくり館の安全性ということも考えれば、この施設をどうするかということも重要な課題です。借地でもありますしね。それから、しみんていも、これ耐震性がどうなのかという議論もございます。ですから、福祉会館だけではなくて、他の公共施設のあり方も含めて、あの地域にどういった公共施設を適正に配置していったらいいのかということを、行き当たりばったりではなくて、城下町全体を考えて捉えていく必要があるというふうに思っておりますので、その中で考えていくということが重要ではないかと思います。  それから、福祉会館の場所は、公民館的な役割ということも先ほど申し上げましたが、せっかく一番いい、メイン通りになりますから、これはあくまでも私のまだ現時点の勝手な思いですが、やはり道路に面したところはにぎわいを生むような、そういった活用の仕方もありではないかと、そういったところから財源の確保にも結びつくような、そういった機能も持たせてもおもしろいんではないかというようなことも思っておりますので、そういったことも含めて、城下町地区の全体像を見ながら判断していかなければいけないと思っております。  それから、もう一つ、時間軸がまたこれ重要になると思います。先ほどフロンの生産が中止されるのは5年後というような話もありましたが、もう一方で、史跡指定との兼ね合いを考えなければいけません。現在の福祉会館の場所と、それからしみんていの場所ですね、ここは飛び地みたいな形になりますが、お城の城山等を含めて、史跡指定の候補になっている場所なんですね。史跡に指定されると、建築物に対する制限も加わってきますから、あそこの場所をいろんな活用する上で、先に史跡指定をしてしまうと、後からこういうものをつくりたい、ああいうものをつくりたいといった場合に、それができなくなる可能性もあるわけなんですね。ですから、史跡指定との兼ね合いを時間軸の中で十分意識をして、市としての方向性を出していくことが重要ではないかと思っております。そういったことも含めて考えていきたいと思っておりますので、ご理解いただきたいと思います。 ○議長(堀江正栄君) 岡村議員。 ○5番(岡村千里君) ご答弁ありがとうございました。今後の状況を見守っていきたいと思っております。  次に、2件目の富岡地区で産業廃棄物業者が事業を開始した問題についてという長いタイトルですけれども、この問題について行きたいと思います。  資料の1をごらんください。犬山市の富岡字洞田周辺の地図と現場の写真です。  まず、地図をごらんいただきまして、場所は犬山浄水場と犬山さくら保育園、中ほどにありますが、その間で四角く囲ってあるところです。場所の特徴としましては、保育園、老人ホームなどの福祉施設の集まった地域であることです。また、その南には、西ノ池がありまして、ここは農業用水として使用されております。  ①の写真は造成のころで、1月ごろですが、ここに倉庫とそれから資材置き場ができるという情報でございました。ところが造成が終わって、だんだん大型機械が搬入されてきます。そして、地元のほうには4月10日に現地説明会ということで行われました。  その下の②、③の写真なんですけれども、こういった機械を紹介するという形でされましたけれども、富岡や丸山の方たち50人くらいが集まりまして、業者の説明を聞きましたけれども、住民の方の納得できるようなものではありませんでした。いろんなデータも示されなかったということです。  それで、その下の写真を見ていただきますと、④と⑤は現在、この写真を撮ったのは6月1日なんですが、実際的には5月からもうお仕事が始まっているということです。  一番下の写真は、これ外側なんですが、東側の擁壁ということで、人が立っているんですけれども、1メートル以上の盛り土にしているということです。  実際にこうして④、⑤の写真のように、いろいろなものが運び込まれて、今現在は分別と、それから破砕といって細かくする作業、それから圧縮の作業が行われております。それで、この業者をめぐっては、住民の方への十分な説明がないなど、そしていつの間にか事業を展開しておるということで、地元では問題となっております。現在、富岡地区、そして丸山地区の住民の方々、それから近くの犬山さくら保育園の関係者の方が定期的に話し合いを持っている状況です。  そこで、要旨1ですね、市の情報収集と県の許認可の経緯についてです。2点ほど質問をいたします。  当初、倉庫と資材置き場ができるという情報でしたけれども、結局は産業廃棄物の収集運搬と、それから中間処理の県の許可がおりてしまいました。これ全然食い違ってますね。これまでの経緯と、それから県の許認可の内容ですね、取り扱うものですとか、それから許可の条件などをまず示していただきたいと思います。  それから、担当はやはり県なんですけれども、こうした場合はやはり県と市は連携しなきゃいけないと思うんです。なぜ情報の共有が県とできなかったのかお尋ねします。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  尾関生活環境部長兼防災監。    〔生活環境部長兼防災監 尾関君登壇〕 ○生活環境部長兼防災監(尾関敏伸君) ご質問にお答えします。  ご質問の場所に関し、市のほうで初めて確認したのは昨年8月下旬に富岡地区に土地を購入した事業者から官民境界立ち会い申請があったからであります。以降、当該場所は市としてはトラックターミナルとして利用されるということで聞いており、1月中旬にも改めて同事業者に事業内容を確認したところ、同じ返答でした。産業廃棄物処理施設ができることを市が把握したのは今年度4月に入ってからで、当該土地を取得、造成している事業者の関連会社が産業廃棄物の収集運搬等に係る事業を開始するに当たり、地元住民に対して現地説明会が行われるということを地元の区長さんからお聞きしたからであります。  この産業廃棄物処理業者の許可は2件出ており、一つが産業廃棄物収集運搬業にかかわるもの、もう一つが産業廃棄物処分業にかかわるものです。ご指摘の場所は、犬山市大字富岡字洞田1187番地1で、面積が3,701平方メートルです。ここで建設産業廃棄物の収集運搬に係る積みかえ、保管ができるものとして、石綿含有産業廃棄物を含むがれき類、廃プラスチック類のほか、ガラス、コンクリートくずなど5品目が上げられています。  次に、産業廃棄物処分業についてですが、事業区分としては選別、破砕、圧縮の中間処分です。選別では、石綿含有産業廃棄物を除くがれき類、廃プラスチック類などのほか、木くず、紙くず、ガラス、コンクリートくずなど8品目を、破砕では石綿含有産業廃棄物を除く廃プラスチック類のほか、木くず、紙くず、繊維くず、ゴムくずの5品目を、圧縮では石綿含有産業廃棄物を除く廃プラスチック類のほか、木くず、紙くず、繊維くず、金属くずの5品目を取り扱うこととなっています。これらの選別等の一日の処理能力が定められていますが、許可の条件は特にありません。  次に、県との連携ですが、事業者は昨年12月に産業廃棄物処理業の申請をしていたにもかかわらず、市が最後に事業者に対し事業内容を確認した本年1月16日の段階で、依然としてトラックターミナルであると意図的に虚偽の説明をしており、その点については6月5日の時点で事業者側も認めております。しかしながら、その後、当該土地の状況変化などから、トラックターミナルでないかもしれないということに市として思いが至らなかったことについては、素直に反省すべきところです。県もこういった産業廃棄物処理業者の進出に関し、制度的にその都度各市町村に連絡する仕組みになっていないことから、事前に情報共有することができなかったのが実情であります。  以上です。 ○議長(堀江正栄君) 岡村議員。 ○5番(岡村千里君) 県はこういった場合に、その都度、市町村に連絡がないというのが実情だといったことは、やっぱり納得がいかないですね。そういった住民の方たちに知らせないでやってしまうという、しかも住民の健康を守る市町村ですよ、そういったところを外すというか、特に連絡なしというのは本当に納得いかない話です。  資料の2をごらんください。これは環境審議会が6月3日に開かれましたけれども、それで示されたはずですけれども、今、どういったものを取り扱うんだとかといったことが出されましたけれども、実際の図面です、これ。事業所の平面図ということで、こんな予定だということで、今のいろんなくずの置き方とか、そういったのが出されたところです。  再質問いたします。  市にもさまざまな条例があります。犬山市埋立等による地下水の汚染の防止に関する条例、また、開発許可の条例などですけれども、各条例について、これが合致しているのか。市は、4月以降しかこの中間処理を行うということを知らなかったというんだけれども、中間処理を行うとわかった時点で、こういったことをちゃんと確認したのでしょうか。それが1点。  それから、あと県のほうですね、県は産業廃棄物の収集運搬、そして中間処理の許可を出したんですけれども、近くに保育園だとか福祉施設があり、住民に説明しないままその許可を出したということ自体がやっぱり問題だということを認識しているんです。こういった場合、県の許可を取り消しできないでしょうか、お答えください。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  尾関生活環境部長兼防災監。    〔生活環境部長兼防災監 尾関君登壇〕 ○生活環境部長兼防災監(尾関敏伸君) 再質問にお答えします。  産業廃棄物処理の事業が行われることがわかった段階ではありませんが、4月下旬に関係課が集まり、これまでの経緯等について情報共有いたしましたが、その時点において条例等の基準はクリアされていると判断しています。  次に、愛知県の許可の基準について、1つ目として施設に係る基準、2つ目として申請者の能力に係る基準があります。前者は産業廃棄物収集運搬業の運搬、積替施設や産業廃棄物処分業の中間処理施設が法律の定める基準に適合していること、後者は事業を的確に行うに足りる知識及び技能を有し、事業を的確にかつ継続して行うに足りる経理的基礎を有していることが必要です。今回のケースにおいて、事業所付近に福祉施設があることを考慮した上で、より厳しく指導を行ったと伺っております。  市や地元に対し、産業廃棄物処理施設の建設については黙秘し、トラックターミナルをつくると言いながら、一方で愛知県に許可申請を提出していることについては、市としてもとても容認できるものではありません。県の許可を取り消しできないかとの質問ですが、地元に虚偽の説明をした事業者は、許可の取り消しを求めるに値するのではないかと県に訴えましたが、県の見解は当たらないとの回答でした。  以上です。 ○議長(堀江正栄君) 岡村議員。 ○5番(岡村千里君) 非常に腹立たしい思いですけれども、県のほうも福祉施設が建ち並ぶところで厳しく指導したというにとどまっています。  各条例についてちゃんと合っていたかどうかということについてですけれども、犬山市の埋立条例の話ですね、先ほども言いましたけども、ここは山林だったところで、平地ではないもんですから、場所によっては90センチぐらいの埋立のところもあるでしょうけれども、この東側に関しては⑥の擁壁が立っているように、もう1メートルを超えているんですよね。そういったところでの整合性が本当によかったのかどうか、やはり疑問です。  それから、県でも市でもそうなんですが、住民へのやはり情報の公開ですとか、それから説明というのが本当に大事だと思っています。本当に近くにもこういった福祉施設ばかりではなくて、民家だって本当にすぐ近くにあるんです。本当にそういった意味で、住民が置き去りにされているということ。この県のやり方もおかしいということを私は指摘したいと思います。  再々質問します。  この間、市民の方からさまざまな情報が寄せられて、心配する声も多かったんです。市の情報収集とその対応にも問題があったのではないでしょうか。この認識を問いたいと思います。  それから、この問題は、市内の他の地域でも起こり得ると思っています。近隣市町では瀬戸市では産業廃棄物処理施設の設置に係る紛争の予防及び調整に関する条例など、条例で定めています。また、北名古屋市では、産業廃棄物の処理施設の設置の指導に関する条例ということでつくっています。こういった条例を定めれば、県のほうはこの条例を優先するという条項まで出てるんですね。一定のこういった犬山市も自然豊かな場所でありますので、自然を守るためにも、一定のこういった規制をかけるためにも、今後、調査研究して、ぜひこの条例をつくることが必要と考えますが、どうなのか見解を求めます。 ○議長(堀江正栄君) 山田市長。    〔市長 山田君登壇〕 ○市長(山田拓郎君) 私から再々質問に対して答弁をさせていただきたいと思います。  2点ございましたが、まず、この間、市民の皆様方からいろんな情報が寄せられたにもかかわらず、市の情報収集や対応にも問題があったんじゃないかということで、それはおっしゃるとおりです。1月16日の時点で、事業者に対して確認をしたときには、いわゆる先ほど来答弁にあったように虚偽の説明があったわけなんですね。トラックターミナルだということを言っておったわけです。ただ、その後の状況変化を考えたり、事業者の説明を全てうのみにするのではなくて、県に対して、その場所が本当にどういった申請が出ているのか出てないのか、それを確認すれば気づくチャンスはあった、あるいは想像ができたというふうに思っております。  それから、担当だけではなくて、私自身も大変反省しております。といいますのは、確か2月だったか3月だったか、丸山の総会において岡村議員が、あの場所の問題についてご挨拶の中で触れておられました。私自身も、その時点で担当に確認するなり、その問題について何らかの思いをめぐらすことができたにもかかわらず、私自身が気づけなかったということについては、その点については私もそこに思いが至らなかったということで、大変反省をしております。その結果、県の許可が出る前に、地元のほうでいろんな手が打てたかもしれない、その機会を奪うことになった、このことについては地元の皆さんを含め、関係された議員の皆様を含め、大変申しわけなかったということでおわび申し上げたいと思います。大変申しわけありませんでした。  そういったことについて、罪滅ぼしにはならないかもしれませんが、6月の初めに、地元の皆さんや関係議員の皆さんと意見交換の場があって、そこで私もいろいろと気づかせていただくこともございました。現時点で私ども犬山市として何ができるのか、私どもとしてできることを最大限、どこまでできるのかということを内部でも十分協議をして、昨日、地元の皆さんはじめ関係議員の皆さんには、現時点の私どもとしての回答を出させていただきました。その市の対応についての部分は、この後の質問でも恐らく入っていくと思いますので、具体的なことは避けたいと思いますけれども、現時点でそういったことをお示しさせていただいて、今後も住民の皆さんの立場に寄り添って、私どもとしても考えていけるよう努力をしていきたいと思っておりますので、この点についてはこれからまたしっかり取り組んでいきたいと思います。  それから、ご指摘のように、今後、このようなことが犬山市で起こり得るのはないか、まさにそのとおりです。条例制定については、もちろん議会の議決を要しますが。制定に向けて、もう制定をすると、議会の議決が前提になりますが、制定をするということで、これは条例制定に向けた準備を、条例の議会への上程に向けた準備を早急に始めさせていただきたいと思いますので、ご理解いただきたいと思います。 ○議長(堀江正栄君) 岡村議員。 ○5番(岡村千里君) 市民からのさまざまな情報を生かせなかったこと、本当に残念に思います。本当に市の責任問題にかかわってくると思いますので、今の答弁はそのまま受けとめたいと思います。  次に、要旨の2です。住民の立場に立った対応についてということで、県の許可が実際におりて、既に5月から事業が行われています。住民の方としては、このまま、この土地がですね、環境がどうなるのか、非常に不安な思いで毎日を過ごしてみえます。また、犬山さくら保育園にはゼロ歳から2歳の小さいお子さんが通ってみえます。お昼寝ですとかお食事のときに騒音がしないかとか、そういったさまざまな懸念があります。また、こういったところにこういった施設ができてしまって、風評被害が出るんじゃないかとか、いろんな思いがあるわけです。  そこで質問です。そういった環境の問題ですね。粉じんですとか水質、そして騒音について、やっぱり環境についてしっかりと調べていく必要があると思っています。県と市でこれをどのように対応していくのか。  それから、業者は住民に対して誠実に説明する義務があると思います。今のところ4月に行われた説明会だけですけれども、これからもきちんとこういった説明会をさせていくようにちゃんと市のほうで指導するべきではないのか。  それから、6月3日に犬山市の環境審議会が開かれました。この問題について取り上げられたということですけれども、どのように報告されたのか伺います。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  尾関生活環境部長兼防災監。    〔生活環境部長兼防災監 尾関君登壇〕 ○生活環境部長兼防災監(尾関敏伸君) ご質問にお答えします。  粉じん・水質・騒音対策については本来、事業者の責任において公害が起きないよう対策を講じ、環境保全に努めなければなりません。操業後の対策については、事業者は個別に対応していくとのことで、住民の意見や要望に対し、粉じん対策として場内一部の上部にネットを設置、排水対策として沈殿槽の設置を検討、騒音対策として防音パネルの設置を検討との回答でした。市として事業者が検討している対策を早期に実施するよう強く働きかけ、さらなる対策が必要と判断した場合、県にも協力を求め、事業者に申し入れしていきます。  また、許可機関である県は、不定期に立入調査を行い、随時指導を行っており、当該事業所は5月下旬の立入調査において、2件是正するよう指導しました。  今後、粉じん・水質・騒音など環境調査を事業者みずからに実施を求めていくとともに、市でも早期に調査を行います。地元への説明会は事業者に再度実施するよう依頼したところ、地元役員など限定ではありますが、協議する意思を確認しましたので、早期に実現するよう事業者の求めてまいります。  最後に、6月3日に開催された環境審議会では、事業者から報告を受け、環境型社会の一員としてリサイクル事業に取り組みたい、一部社員が社会から受けた恩恵に対し社会貢献したいとのことで、事業概要、産業廃棄物の種類と許可の範囲、処理工程について説明を受けました。産業廃棄物処理施設が稼働することで、地元住民が持つ不安や不満、特に環境に対する懸念について、市としては住民の立場に立ち、事業者に求めていくとともに、許可者である県にも強く協力を求め、対応してまいります。  以上です。 ○議長(堀江正栄君) 岡村議員。 ○5番(岡村千里君) 厳しい対応をお願いしたいと思いますけれども、県によりますと、問題があれば指導を行うというくらいなことです。やっぱり問題が起きてからでは遅いんです。その前にやはり定期的な検査を業者にするように求めるんですが、今までの経緯から、指導したけどやらないかもしれない、そういった非常に不安もあります。やはりそれを市がチェックできないかお尋ねします。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  尾関生活環境部長兼防災監。    〔生活環境部長兼防災監 尾関君登壇〕 ○生活環境部長兼防災監(尾関敏伸君) 再質問にお答えします。  水質など環境に係る定期的な調査の実施については、事業者に義務づけられていませんが、他の事業所は公害防止協定に基づく調査を実施していることを伝え、事業者が実施するよう求めてまいります。  また、愛知県廃棄物の適正な処理の促進に関する条例に基づき、事業者と公害防止協定の締結に向けて協議する際にも、協定に環境調査の実施を明記するよう市業者側に働きかけていきたいと考えています。  当市の環境基本条例では、事業所の責務規定を明記しており、公害防止を図るために事業所がみずからの負担と責任により必要な措置をとること、環境保全活動に努めることとしていますので、事業者には条例遵守を働きかけてまいります。  以上です。 ○議長(堀江正栄君) 岡村議員。 ○5番(岡村千里君) 事業者が実施するというのは当然の話であります。でも、業者任せではやはりだめだと思います。結果及びそういったプロセスをきちんと精査して、市でもチェックが必要だということを指摘します。  再々質問いたします。  この業者のやり方にはさまざまな問題があるんです。中間処理施設なのに、建物を建てないで大型の機械が野ざらしの状態です。また、水道水を使わないので、流すのは雨水だけだということで、浄化槽などの設置もありません。雨が降れば、その雨水を流すためにどこへその水は行くのかといいますと、西ノ池です。こういった状況に対して市として住民の立場に立って受けとめて、いろいろな施設設備についても働きかけていくように、県のほうにもきちんと交渉などに取り組んでほしいのですけれども、そういったことをしていく姿勢があるのかどうかお尋ねします。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  尾関生活環境部長兼防災監。    〔生活環境部長兼防災監 尾関君登壇〕
    ○生活環境部長兼防災監(尾関敏伸君) 再々質問にお答えします。  今後も市は住民の立場に立って事業者に対応してまいります。また、事業の許可権者である県へも強く働きかけ、当市の環境保全に努めてまいります。特にこの事業者は、操業前、意図的に虚偽の説明をしていたこともあり、今後徹底的に監視していく所存です。そして、問題があれば直ちに事業者に説明を求め、県に指導を依頼し、早期に問題解決するよう働きかけてまいります。  以上です。 ○議長(堀江正栄君) 岡村議員。 ○5番(岡村千里君) 今までのことから、私が市の動きを見てますと、いろいろなことが情報入手も遅れ、後手後手に回ってきたと思っているんです。これからも業者に対しては施設設備をきちっとやっぱりやらせていくこと、それから住民の方にもきちんと説明するということをやらせていかなければいけないと思っています。やはり市が本気でこの住民の立場に立てるかどうか、これを住民の方たちは言葉だけじゃなくて態度で示してほしいということを本当に心から願っています。その期待を裏切らないようにぜひお願いしたいと思っています。  今後もこの問題は数年ばかりではなくて20年、30年とかかわってくる大きな問題です。この問題に取り組んでまいることを申し上げたいと思います。  では、3件目、医療・介護総合法についてです。  資料の3をごらんください。これは「住民と自治」ということで、2014年10月号からの資料です。「医療・介護総合法による医療改革の行方」というタイトルで書かれておりますけれども、内容が紹介をされております。これは2014年の6月、野党の反対を押し切って医療・介護総合法というのが成立いたしました。「19本もの法改正にかかわる内容を十把一絡げに束ねて一本化した前代未聞の法律です」ということになっております。医療分野では、政府が示す2025年の医療・介護の将来像の実現を目指して、医療に関しては病床機能の分化、そして再編ということを本格的に始動させていくと言っています。  そして、この裏面に図の1と2が書かれております。この総合法が目指すものは何かといったことですね。図の1は、ピラミッド型になってまして、上のところが医療になっています。そして、下の下部のところですね、地域包括ケアシステムの構築ということで、医療が上で下が介護という、そういうことになっています。  やっぱり気になるのは、この法律がどういうふうに影響していくのかということですね。この医療とそれから介護分野の改革を文字どおりに総合的に一体的に進めて、そして公費の抑制型の医療と介護体制をつくっていくという、そういう構造になっているということでして、本当にひどい法律だなと私は思っています。  そこで、要旨の1、地域医療に及ぼす影響についてです。この医療改革によって病床数が減らされてしまうということになりますと、これを進めれば地域において必要なときに適切な医療を受けられなくなってしまうのではないかということが心配されます。  そこで質問いたします。県が策定する地域医療構想と、それから地域医療・介護総合確保基金の進捗状況はどうなっているのか。また、今後、市はどのように医療の問題に取り組んでいく考えなのかお尋ねします。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  松山健康福祉部長。    〔健康福祉部長 松山君登壇〕 ○健康福祉部長(松山勝美君) ご質問にお答えします。  医療介護総合確保法では、新たな基金の創設と医療・介護の連携強化、それから地域における効率的かつ効果的な医療提供体制の確保、地域包括ケアシステムの構築と費用負担の公平化という、そういった3つの内容になっています。医療介護総合確保法に基づく地域医療構想については、医療機関からの病床の医療機能の報告を基礎に、県が医療計画において策定をするものです。その進捗状況は、平成27年3月に国のガイドラインが決定され、4月に県から医療審議会に策定を諮問したところです。  今後は、医療審議会において現状分析、構想区域の検討等を行い、医療圏域ごとの保健・医療・福祉推進会議を経た後に、今年度中に策定を目指すことになっています。  また、県では昨年度から新たな基金、地域医療・介護総合確保基金を活用して、在宅医療提供体制の整備と医療従事者の確保対策に重点的に取り組んでいます。具体的には、県内の地区医師会単位に設置される在宅医療サポートセンター、市町村が整備するICTによる在宅医療連携システムの構築、看護師等養成所運営や医療機関で働く女性のための保育所整備に対する助成などを進めていくこととしています。  2025年には、団塊の世代が75歳以上となり、国民の3人に1人が65歳以上になると言われています。高齢化が一層進み、慢性疾患、複数の疾病を抱える患者や、手術だけでなく、その後のリハビリが必要な患者、在宅で療養する患者がふえることが予想されます。このため、地域における質の高い医療の確保や、そのための基盤整備が必要不可欠となってきます。市としては、訪問看護ステーションのサービスの向上やかかりつけ医の訪問診療の充実、緊急入院やレスパイト入院対応病床の整備などについて、医師会や県等関係機関と連携を図り、地域の実情に合った在宅ケアシステムの構築に取り組んでいきたいと考えます。 ○議長(堀江正栄君) 岡村議員。 ○5番(岡村千里君) 国が医師不足ですとか看護師不足で手を打っていませんけれども、県がある程度の人材確保の努力をしているということは一定の評価ができると思っております。地域医療構想は、地域の実情をよく踏まえて策定されるように県に働きかけていただくようにお願いをいたします。  では、要旨2、地域包括ケアシステムの構築についてです。  資料の4をごらんください。これは厚生労働省の地域包括ケアシステムの資料です。下のほうに絵が書かれておりますけれども、「病気になったら医療」と、左のほうにありますが、でも、国の計画では病床数を削減となっています。「介護が必要になったら介護」、右のほうにありますけれども、これも要支援1・2の方たちを介護保険から外して、要介護1以上の方が利用できるということです。  その下に、生活支援・介護予防ということになっていますけれども、これを自治会だとかボランティア、NPOなどに参加してもらう。結局、助け合いでやっていこうというわけです。こういうことで安心な医療・介護を提供できると言えるでしょうか。私はほかにも左のほうに載ってます地域包括支援センターも人材を大幅に増員して強化していかなければ、これからの介護のニーズには対応できないと考えております。  では、質問いたします。  この地域包括ケアシステムの構築に当たり、考慮すべき地域性をどのように考えているのか。  次に、この地域包括ケアシステムの構築のための地域支援事業があるんですけれども、多様な人の活用と言っていますが、安易なボランティア化は、サービスの低下につながるのではないでしょうか。サービスの質の維持、または向上をどのように行っていくのかお尋ねします。 ○議長(堀江正栄君) 答弁を求めます。  松山健康福祉部長。    〔健康福祉部長 松山君登壇〕 ○健康福祉部長(松山勝美君) ご質問にお答えをします。  当市の介護認定の状況は、平成27年1月末の要介護認定率が14.4%となっており、全国の17.9%と比較して3.5ポイント低くなっています。しかしながら、要介護認定については、率、人数ともに上昇傾向にありますので、介護予防を重視した地域包括ケアシステムの構築が必要と考えています。  今回の制度改正では、要支援者の能力を生かしつつ、多様なサービスを提供できるよう、従来の要支援1・2の介護予防給付のうち、訪問介護、通所介護について市町村の実情に応じた取り組みが可能となっております。  この介護予防日常生活支援総合事業は、従来の介護予防サービスに相当するサービス、介護予防サービスを緩和した基準によるサービス、住民が主体となった多様なサービス、短期集中予防サービスの4つに区分されます。  従来の介護予防サービスを緩和した基準によるサービスにつきましては、現状の指定介護予防サービス事業者に意向を調査し、どの程度のサービスが確保できるかを調査する予定です。そのほか、社会福祉協議会やシルバー人材センター、社会福祉法人などと調整を図りながら、その他の民間事業所等にも委託できないか調査を実施します。  住民が主体となった多様なサービスにつきましても、老人クラブ、町内会、ボランティアなどの団体の活動が、介護予防日常生活支援総合事業に該当する場合は、支援をしていきたいと考えます。  短期集中予防サービスにつきましては、健康推進課と地域包括支援センターの職員が中心となって実施していますが、内容等について検討しながら継続をしていく予定です。引き続き近隣市町の状況、市内のボランティア活動の状況等について情報収集をしながら、質・量ともにサービス確保ができるよう、平成29年4月開始に向け準備を進めてまいります。 ○議長(堀江正栄君) 岡村議員。 ○5番(岡村千里君) 今の答弁で社会福祉協議会にはしっかりと役割を果たしていただきたいと思います。また、シルバー人材センターは、中でもヘルパーの資格を持った方という意味でしたらいいんですけれども、誰でもできるというものではないと認識しております。また、ボランティアは善意に基づく行為ですね、これを法的なこういうサービス事業に位置づけること自体がちょっと無理があるんです。例えば、簡単な健康体操の教室にいたしましても、やはり専門的な知識が必要です。その点は慎重にやっていかないと、実際に問題が起こる可能性があるということを指摘したいと思います。基本的には資格を持った人の確保、そして質をやはり落とさないということを重視して準備をしていただくことをお願いいたします。  今回の私の一般質問では、富岡地区の産廃業者をめぐる問題をとても重く受けとめております。一度このような施設ができますと、これからずっと環境問題を考えていかなくてはなりません。長期的に取り組むことが必要です。問題が起きてからでは遅いということを再度訴えたいと思います。そのために地域の皆さん、そして行政、議会、みんなで力を合わせてやっていかなくてはなりません。私も皆さんとともにこれからも取り組んでいく決意を申し述べまして、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(堀江正栄君) 5番 岡村千里議員の質問は終わりました。  お諮りいたします。本日の一般質問はこれをもって打ち切り、来週15日午前10時から本会議を再開いたしまして、一般質問を行いたいと思います。これにご異議ございませんか。    〔「異議なし」の声起こる〕 ○議長(堀江正栄君) 異議なしと認め、さよう決しました。          ******************** ○議長(堀江正栄君) 本日は、これをもって散会いたします。                午後4時09分 散会...